サハリン残留者の記録

2016年12月にロシアのプーチン大統領が来日し、日露首脳会談が行われました。懸念の北方領土問題は、一見すると具体的な進展が見られないように見えました。秋口からさわがれていた報道だと、二島返還が実現するかといった期待が寄せられていただけに落胆した人も多いでしょう。


もうひとつの領土問題

北海道には、北方領土とならんでもうひとつの領土問題が存在します。それがサハリン残留の問題です。第二次大戦終了前まで、サハリン島の南半分は日本の領土でした。戦後、日本は領土を放棄します。そこで日本人は本土へ引き上げることになりますが、日本人ではないとされた朝鮮人は現地への残留を余儀なくされました。さらにすべての日本人が引き上げたわけではなく、現地へとどまった日本人もいたのです。生き別れになった肉親を探すため、あるいは朝鮮人やロシア人と結婚していた、といったさまざまな理由でサハリン残留日本人が誕生したのです。

歴史がある

その知られざる歴史について記した本が『サハリン残留:日韓ロ百年にわたる家族の物語』
です。現地へ残った日本人は、多数派であった朝鮮人コミュニティに包括されていく様子が記されています。さらに高麗人と呼ばれる、ロシア内陸部に住む朝鮮系ロシア人が、ロシア語の教育にやってくるといった知られざる歴史についても言及されています。

    
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