電話で親近感を作る「ミラーリング」と「ペーシング」

信頼関係を築くために効果的なテクニックに「ミラーリング」と「ペーシング」があります。人は、自分と似たような人に親近感をいだき、好意を抱きます。その概念に基づき、相手との心の距離を縮めるために「ミラーリング」や「ペーシング」という方法が活用できます。


ミラーリング

「ミラーリング」とは、相手が腕を組んだら自分も腕を組む。相手が首をかしげたら自分も首をかしげるなど、相手の鏡のように自分も振る舞うことで、親近感を持ってもらう方法です。

ペーシング

「ペーシング」とは、簡単に言えば相手のペースに合わせる方法です。自分と似たペースを感じることで、相手に近い存在だと感じてもらうことができます。この「ミラーリング」や「ペーシング」は、対面でのコミュニケーションに限らず、電話でも活用できます。

電話でのミラーリング

電話は、目に見えない世界なので、お客様の鏡になることはできません。ただ、鏡に映って反射するように、お客様の言葉を返すことはできます。つまり、復唱したり、確認したり、感情の代弁が「ミラーリング」に当たります。

たとえば、お客様がおっしゃった言葉を聞き漏らさないよう、または聞き違えがないようその都度復唱します。「4月3日の月曜日ですね」とか「新宿の西口ですね」など具体的な数字や固有名詞は特に復唱します。それは「ちゃんと聞き取れています」ということをお客様に伝えることでもあり、安心感も提供できます。

また、お客様から「こんなことがあった」というお話を聞いたら、「さようでございますか」で終わらせるのではなく、「それはとてもつらい出来事でしたね」とか「ご苦労されたのですね」などとお客様の感情を言葉にして返せば、共感してもらえたという安心感も提供することができます。

電話でのページング

次に「ペーシング」ですが、電話では話すスピード、声のトーンなどお客様に合わせていきます。お客様が低い声で静かにお話をされれば、それに合わせます。お客様がフランクにお話しされる方であれば、それに合わせます。

もちろんコミュニケーターとしての立場をわきまえて接することは大前提ですが、お客様のペースに合わせるということが、心の距離を縮める大きな要素となってきます。

「句読点」と「呼吸の速さ」を意識する

もう1つ気をつけたいのが、「間の取り方」です。自分が話し出すときに、お客様の最後の言葉とかぶらないように気をつけます。1文字くらいの間隔を取ってから話し始めることを意識します。この「間」がうまく取れないと、お客様を急かすように聞こえたり、せわしない印象を与えてしまいます。

「間」をうまくとるためには、最後まできちんと話を聞くということはもちろんですが、お客様と呼吸や息継ぎを合わせることがポイントです。お客様との会話の中で句読点を意識するのです。

また、「ペーシング」では声や話し方だけではなく、話の話題を合わせることも大切です。会話の中で共通点を探し、それを共有し合うのです。同じ出身地、同じ趣味、同じ家族構成など、共通の話題があることで途端に会話が盛り上がった経験がありますよね。

「同じ九州出身なんだね」
「九州のどこなの?」
「あの辺は変わったよね」

など同郷の人がいたり、同じ出身校だったりすると、妙に親近感を覚え、それをきっかけに仲良くなったりするものです。

「ミラーリング」と「ペーシング」は、対面のコミュニケーションだけではなく、電話の世界でも大いに活用できるのです。お客様との共通点を見つけ、親近感を生み出しましょう。

参考本

「期待以上に応える技術(網野麻理)」

    
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