そのカツアゲ値切れませんか? お気軽交渉術

昔カツアゲされた経験はありませんか? 悔しいですよね。どうせカツアゲされるなら値切ってみませんか? 交渉のプロ弁護士である石井琢磨さんの本「プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法」より石井さんが実践したカツアゲを値切る交渉術を紹介します。


■カツアゲを値切る交渉術

石井さんは、中学時代にカツアゲされました。友人2人とゲームセンターから出ようとしたらヤンキー集団に囲まれたのです。友人2人は相手の「有り金すべて貸せ」という要求に直ちに応じていました。

石井さんは、ここで交渉してみました。まず、相手の様子を探り、リーダーを特定し、彼とだけ話をしました。彼も部下を動かしてしまっているので、簡単に石井さんを解放してくれる様子はありませんでした。しかし、ごねていると

「まったく払わないで逃げられると思うなよ」

という言葉が出てきました。石井さんは、この言葉から交渉の余地があると判断し、

「じゃあ、100円なら払います」

と提案しました。リーダーは、

「それじゃ少ないだろ、1000円くらい払えよ」
「持ってません(嘘)」
「じゃあ、500円は?」
「150円なら」

というやりとりが続いた後、合意できました。カツアゲですら交渉の余地はあるのです。

■犯罪現場でも交渉は可能

実際、強盗致傷罪のような凶悪犯罪の犯人を弁護していると、そのような犯罪現場でも交渉の余地があったことに気づかされます。被害者の中には、財布をすべて奪われてしまい、免許証やカード類がなくなって困ったという人がいます。

しかし、犯人の多くは、現金を抜いた後、財布を川に捨てています。現金以外はいらないのです。

また、犯人の中には、相手の携帯電話を奪っていく人がいます。この目的は被害者が現場から警察等に連絡するのを防ぐためです。しかし、それが目的なら、データの入った携帯電話自体を奪う必要性はありません。たとえば、電池が取り外せるなら、それだけ奪わせれば目的を達成できるはずです。

犯罪の現場ですら、意外に交渉可能なことは多く、実際に交渉をして最低限の防御をしている被害者もいるのです。

■気軽に交渉をしよう

交渉するときは、気軽に交渉することが大切です。交渉の目的は、相手と合意すること、契約書のような明確な合意から、商品を買ってもらう、相手に動いてもらうなど、いずれも自分と相手との間で合意がされています。

このように相手を動かすことを悪いと感じてしまう、交渉に罪悪感を持ってしまうことはありませんか? 相手に負担をかけてしまうのは悪い、自分がガマンすれば良いと考えてしまい、自分の要求は出さずに飲み込む日本人は多いです。

これがもったいないのです。相手の欲求は、目の前に出ているものだけとは限りません。相手との間で連帯関係をつくる際には、この欲求を探り、相手のメリットを見つけていたはずです。交渉を持ちかけることで、相手が気づいていない欲求を探ることができます。

■交渉を恐れない

多くのことには交渉が可能です。交渉にチャレンジしている人こそが、人生をうまく渡っています。交渉決裂を恐れることはありません。交渉がうまくいかなかったらどうなるのでしょうか。なにも変わらない。現状維持でしょう。失うものはないのです。断られたとしても、それはあなたの一つの提案が断られただけで、人格が否定されたものではないのです。もっと気軽に交渉してみましょう。

怖がるもない。失うものもない。そう、交渉に罪悪感はいらないのです。カツアゲされたときでさえ、気軽な気持ちで、とりあえず交渉してみましょう。案外うまくいくかもしれません。

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