交渉上手は「共同作業」で仲間意識を作り出す!? プロ弁護士の交渉術

誰でも共同作業をすると、連帯感が高まり、仲間意識を作り出します。心理戦でも共同作業は重要です。今回は、プロ弁護士の石井琢磨さんの著書「プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法」より、共同作業をうまく利用した交渉術を紹介します。


■共同作業で仲間になる

相手との関係を敵対関係から連帯関係にずらすには、相手に共同作業をしていると思ってもらうことが有効です。

また、交渉では、「私」と「あなた」という対立する主語で語るのではなく、「私たち」と表現すると良いでしょう。これも共同作業に見せるための手法です。

たとえば、契約書を作成する場面では、契約書を共同作業でつくっていると思ってもらえると良いでしょう。

大事なのは、共同作業感を演出することです。テーブルの上に紙を出して一緒に書き込む。少しずつ合意できるポイントを絞っていく。一緒につくっているという雰囲気が出ます。

重要でないポイントは相手に選択してもらうのも有効です。たとえば、法律上、契約書のタイトルは、大した意味を持ちません。「契約書」でも「合意書」でも「覚書」でもなんでも良いです。

極論すれば、タイトルなどなくても良いのです。大事なのは、本文の条項です。そこで、相手に対して「あなたはタイトルをどれにするか選んでください。私は中身を考えますから」と言って分担するのも有効でしょう。

■相手の気持ちを反映させたように見せる

相手が「私は、この件がすごい悔しくて」と感情的な発言をしてきたとします。相手との間に広げた紙に、「悔しい」と書き、ジーッと考え、その文字から矢印を引いて、

「では、あなたの悔しさを示談書に反映させましょう。あなたは悔しい思いをした、こちらはそれを謝罪する。謝罪条項を入れましょう」

と言います。示談書に謝罪条項が入ったのは、相手の意見を尊重したように見えます。具体的な要求があった場合には、抽象化した条項にまとめるのも有効です。

合意できる条項があれば、少しずつ形にしましょう。一歩ずつ共同作業をしているような印象を与えられます。もめそうな条項は後回しにするのです。

合意できた条項は議事録のようなものにでもまとめておけば1つの証拠にもなります。何度か交渉をする場合には、

「私はこの点を次回までに検討します。あなたは、この点をお願いしますね」

とそれぞれの宿題を確認しましょう。

■人は役割がほしい

人には、役割が欲しいという欲求があります。共同作業では、相手にも役割を与えましょう。連帯感を演出した共同作業により、相手と同じ方向に一歩ずつ進んでいるように見せるのです。これにより、相手との関係はより強固なものになっていくはずです。

交渉を上手に進めたい人は、「共同作業」にうまく見せかけましょう。プロ弁護士の交渉術をマスターしたい人には、「プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法」を読むことをおすすめします。

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