お客を怒らせるNGワード(その1)

「申し訳ございません」がお客を怒らせる最悪のNGワードだと再三にわたり強調する「ワンランク上の『接客交渉術』」の著者・宮田寿志さん。注意しなければならないNGワードは他にもいくつかあると言っています。ここではその一部に焦点を当て、整理して問題点を掘り下げます。


「無理です」「できません」

最初は、「無理です」「できません」というワードです。まず、短い言葉でピシャリと言い放つ時点でNGだと宮田さんは言っています。皆さんも、初対面の相手に「〇〇できますか?」と下手に出たのに、「できません」などと即答されるとカチンと来たり、「この人冷たいな」という悪い印象が先に立ってしまいますよね。

まず共感の言葉を使うこと

そんな時は到底納得できませんし、反射的に「なんで?」と強い口調で聞き返してしまうでしょう。それに対して納得がいく答えが返ってくれば引き下がりもしますが、やはり後味の悪さは残ります。ましてや納得がいかない答えとなれば、最初のムカッとした気持ちがさらにヒートアップし、状況は最悪の一途をたどるだけです。そういう事態にならないよう、まず最初に共感の言葉を使い、やんわりと「できない」ことを伝えることが肝心だと、宮田さんは指摘しています。

「ルールなので」「規則なので」

続いては「ルールなので」「規則なので」です。これは言うなれば、お店側の勝手な言い分の押しつけです。お店のルールなどお客には関係ないことです。例えば、宮田さんが体験したそば屋でのこと。冷たい天ぷらそばがメニューにある一方、温かいそばの単品メニューがあったことから、店員に「温かい天ぷらそばはできますか」と聞くと「できません」との返事。「何で?」と聞くと「そういう決まりですので」とつれない答えが。この2つのNGワードにお客の怒りは頂点に達すること間違いなしです。「あなたじゃわからないから板長に聞いてきてよ」というと、しばらくして戻ってきた店員は「時間がかかってもよければできますが?」と答えてきたというのです。宮田さんは、まだまだ言いたい気持ちを抑えて、「じゃあ普通の温かいそばでいい」と諦めたそうです。

できない理由になっていない

宮田さんはその店員の「時間がかかっても〜」の言い方に「本当はそんなわがまま聞きたくない、面倒だから受けたくない」という意思を感じたといいます。いずれにしろ、「そういう決まりですので」はできない理由とは言えないと、宮田さんは強調します。お店のルールであることを説明するにしても、必ず「気持ちはわかりますが」など共感言葉を使い、懇願する姿勢で対応することが大切と言えますね。

参考書籍:宮田寿志著「ワンランク上の『接客交渉術』」(ぱる出版刊)

筆者プロフィール
足立謙二 時事通信記者を経てフリーライターに。雑誌「昭和40年男」、ねとらぼなどエンタメ系サイトなどでサブカル、アニメ、特撮などを中心に執筆。Twitterアカウントは@adaken

    
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