上手に叱りたい! 部下を伸ばす3つのステップ

「仕事が遅い」「文書にミスが多い」「先方に迷惑をかけてしまった」。そんな部下の失敗に悩まされるリーダーや上司の皆さんも多いことでしょう。そんなとき頭ごなしに叱っていませんか? 今回は、脳科学研究に基づいた効果的な叱り方をご紹介します。


■ミスの報告直後に叱ってはいけない

部下が自分のミスや失敗を報告しに来たとき、頭ごなしに「どうして、そんなこともできないんだ!」と叱ってはいけません。ミスが起きた直後に報告に来た場合に叱ってしまうと、「ミス」ではなく「報告」したことが叱られていると部下は潜在的に感じてしまうのです。

結局叱ったことで部下がしなくなるのは「ミス」ではなく「報告」です。報告がなくなって一番困るのは上司ですので、叱ることでさらに困ったことになるのです。そのため、まずは「よく報告してくれた!」「知らせてくれてありがとう」のように褒めることです。すると、次のミスが起きたときも報告してくれるようになります。

■思いやりをかける

叱るときに厳しい指導をする方もいると思いますが、必ずしもそれが双方を成長させるかと言えば違います。叱るときの大切なポイントは、相手がどんなタイプの人で今どのレベルにいるのか見極めることです。高いレベルにいたり競争心を掻き立てたい相手には厳しく叱咤激励するのも良いですが、そのレベルに達していない相手には親身にアドバイスを送るのが良いでしょう。相手の状態をきちんと把握して、真の思いやりをかけることが大事です。

実は、思いやりをかけることや、愛情を注ぐことは、相手が恐怖心を克服するのにとても役に立つのです。「愛情」のもとになる脳内物質オキシトシンは、思いやりや愛情を感じることで分泌されます。同時に恐怖の感情を司るといわれる扁桃体の活性も抑えます。上司の思いやりが、親身なアドバイスをより効果的にし、または厳しい指導への恐怖を乗り越えさせるのです。

■「アメとムチ」より「アメとアメなし」

一般的に指導を行うとき、「アメとムチ」つまり褒めたりきつく叱ったりすることで、相手を伸ばそうと考えます。しかし、アメリカのUCLAバスケットボール・チームの伝説的コーチ、ジョン・ウッデンは違いました。選手が指導通りできたときには「褒める」、そしてできないときには「褒めない」、という「アメとアメなし」の指導でした。つまり、できたときには必ず褒める、ミスをしたときには罵倒するようなことはしない、プレーと関係ない「罰」を与えなかったのです。

選手がミスをしたときに叱責するのではなく、どうしたら改善できるかに焦点を当てた指導をしたことで、チームを12年間で10回もの全米チャンピオンに導いたのです。このウッデン方式では通常の指導方法よりも10倍ほど選手の上達速度が上がりました。ミスを成長の糧と捉えて、積極的に学ぼうとするチームの雰囲気が生まれたのです。

しっかりと部下の置かれた状況や性格を把握し、ミスを成功につなげようとする雰囲気が、部下のミスを減らすことにつながります。書籍『何をやっても続かないのは、脳がダメな自分を記憶しているからだ』には脳科学に基づいた自分や他人を変えるメカニズムが紹介されています。脳の使い方をマスターして自分も周りも変えましょう!

「何をやっても続かないのは、脳がダメな自分を記憶しているからだの記事」の詳細を調べる

    
コメント