社員のやる気を「支援」する

社員定着率を高めるためのステップとして「理念」「体現」「信頼」について触れてきましたが、最後に、第4のステップ「支援」について触れていきましょう。社員定着率96%を実現したリハプライム代表取締役の小池修さんがいう「支援」とは、「信頼」の話に出てきた社員を指導するといったこととは少し違うようです。


支援とは「気づき」を創ること

小池さんが言う支援とは、社員本人をやる気にさせる「気づき」、つまり目標設定を手助けするということです。「魚を与えるより魚のとり方を教えることが大切」などとよく言いますが、魚をとる「目的」を社員間で共有し、リーダーはそのための手段を社員に考えさせるよう仕向けていくというわけです。時代の最先端への適応力は、若い人のほうが優れているもの。だから、目的さえきちんと共有できていれば、若い人特有のセンスに委ねたほうがうまくいく可能性は高いと、小池さんは言っています。

リーダーは目的を伝えるのみ

小池さんの会社で、シニア向け美容室兼カフェをオープンさせた際のこと。小池さんは「シニアや歩行困難な方が社会参加し続けるために、どうしても来たくなるような場所を創る」という目的だけを伝え、カフェのメニュー開発や店の名前などは若いスタッフたちに任せることにしました。小池さんは万が一大きな問題が起きた場合に備えて見守るのみ。これにより、社員のやる気アップやひらめきを生みやすい場が生まれる。それが社員の成長を応援するということなのだというわけです。

「知行果一致」で見守る

でも、全部社員に任せてしまっていいものかと、心配になる気持ちは誰もが抱くでしょう。小池さんは「知行果一致」の法則で見守ると言います。すなわち、「やる気支援」における「知」とは、「理念」に照らして課題を理解していること。「行」は、理解したことを正しく行動に表していること。「果」は望む結果になっていること。目的を共有し(知)、会社にも自分にも良い予算(果)を共有し、やり方(行)を任せる、の3段階を活用し、やり方に関しては社員に任せる。社長の小池さんは知行果の一致を共有した上で、数字だけ管理するのだと言います。もし社員がアイデアに煮詰まったその時こそ、社長による熱血指導の出番だと小池さんは言っています。

参考書籍:小池修著「日本一社員が辞めない会社」(ぱる出版刊)

筆者プロフィール
足立謙二 時事通信記者を経てフリーライターに。雑誌「昭和40年男」、ねとらぼなどエンタメ系サイトなどでサブカル、アニメ、特撮などを中心に執筆。Twitterアカウントは@adaken

    
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