「経営者の悩みはつきない」
とよく言われますが、
・自らの経営に、全社員および全社員の家族の生活がかかっている
・商品やサービスに問題が起きたら社長が実名で報道されることになる
・業績好調でもボーナスが少ないと逆に社員の不満を買うことがある
などなど、経営者の苦悩は数えきれません。
そんな経営者の苦悩に付け込み、
「企業の経営を乗っ取ろうとする悪魔がいる」
と警告するのが、『経営革命参謀』大久保治仁著(全8巻)です。
本記事では、『経営革命参謀』の第1巻の中から、
経営を乗っ取ろうとする悪魔の罠をご紹介します。
【悪魔の罠】その1:社長をおだてることで信用を得る
経営者の苦悩につけ込む悪魔は、経営者の転落を、意図的に、
そして計画的に遂行していきます。
「さすが、社長!」
と経営者をおだてることで、信用を得ようとします。
そして信用を得たうえで、
「夜の街に遊びにいきましょう」
と美酒に酔わせたり、
「この女性、かわいいでしょう」
と美人に眼をくらませたりと、経営者の弱みを握ろうとします。
弱みを握られた経営者は、しだいに悪魔の言いなりになっていき、
経営を乗っ取られていくのです。
【悪魔の罠】その2:社長に仕事をさせないようにする
「経営者の仕事は、徳を積むことだよ」
と言うようになった経営者は、
悪魔の言いなりになっている可能性があります。
自らの会社の経営を、自らの頭で考えなくなっているのです。
経営幹部の中に潜む悪魔の
「現場のことは我々に任せてください」
という言葉を信じたり、コンサルタントのふりをした悪魔の
「私の考えた計画通りにやれば安心です」
という言葉を信じたり。
悪魔の言葉を信じ、経営を他人にコントロールされてしまっては、
本当に解決すべき問題は放置され、スキだらけとなります。
経営を乗っ取ろうとする悪魔は、
自らに都合のよいように経営をコントロールしたいだけなのです。
【悪魔の罠】その3:社長を天狗にして夫婦喧嘩をさせる
経営者にとって、現在の自分があるのは、
「お客様」「社員」「取引先」「投資家」「金融機関」
そして何よりも「家族」のおかげです。
特に「伴侶」は、経営者にとって敵に回してはならない存在です。
それにも関わらず、悪魔に操られた経営者は、
いつしか態度が傲慢となり、周りへの感謝の心を忘れていきます。
「女房に浮気を疑われてトラブルになった」
などとプライベートに気を取られているうちに、
「優秀な社員が顧客を連れて独立した」
「経営幹部が会社のお金を使い込んでいた」
「業績が下がって社員が次々と辞めていった」
と経営のトラブルが続出し、倒産の危機に直面するのです。
以上、『経営革命参謀』の第1巻より、経営を乗っ取ろうとする悪魔の罠を3つ ご紹介しました。
本書には、今回ご紹介した悪魔の罠以外にも、
経営者からの生々しい相談事例が満載です。
相談に真摯に向き合い、決して安易に答えを提示しない
本書を読んでいると、経営者を正しい道へと
導いてくれているように感じました。
「経営者にとっての“よき参謀”として、
経営者自らが経営に革命を起こすよう導いていく」
本書のタイトルである『経営革命参謀』には、
きっとそのような意味が込められているのではないでしょうか。