エルメスと同格のブランドをつくるには…!? 伸びている会社に学ぶ成功の鍵

「売り上げが伸びない」「どうしたら成長できるだろう?」と悩む経営者。この悩みは世界共通。業績を伸ばし、成功する鍵はどこにあるのか、世界の伸びている会社に聞きました。


■年30%の売上げ増に必要なこと

自社の成長の鍵を経営者に聞くと、「人材」「ビジョン」「事業集中」の3つの答えが返ってきます。しかし、世界の富裕層の心を的確につかみ、一代にしてエルメスと同格のファッションブランドを築き上げたブルネッロ・クチネッリ氏は、「その3つの答えでは年30%の成長を実現するには不十分です。『他人への敬意』『自らを肯定する尊厳』『創造力』が不可欠です」と語っています。

「敬意」「尊厳」などという言葉を聞くと「哲学の論議ではなく商売の話を聞きたいのだ」と拒否反応を示す人がいますが、ここに強いブランドを作る柱があります。一朝一夕で出来るノウハウではなく、成長を問い直し、抽象的な概念にこだわることがブルネロ・クチネッリをエルメスに匹敵するレベルにまで引き上げたのです。

■社員の創造力は信頼がつくる

エルメスと同格のブランドを作り、かつ年30%もの成長を実現するには、当然ながらお客様から支持される製品が必要です。そのためには社員のクリエイティビティを引き出さなくてはいけません。クチネッリ氏の哲学に学ぶと、「創造力」とは、「敬意」「尊厳」を出発点としたもの。敬意や尊厳が責任感を生み、創造力を発揮させる条件になるのです。

お互いの信頼のもと創造性を発揮するのが高成長の鍵だと語る彼にとってのクリエイティブとは、単にある商品のデザインや仕事のやり方だけを指しているのではありません。

クチネッリ氏は、さびれてしまったイタリア・ソメリオの街を復興させ地域の活性化に大きく貢献しています。彼は企業と街の文化そのものの創造を目標としているのです。質の高い文化でこそ質の高い商品で利益のとれるビジネスが実現できると考えているのです。
 
文化を創り出すには人が必要です。だからこそ、彼は人との信頼をベースにおいています。信頼があってこその自由であり、信頼がない関係では自由は限定的です。信頼関係を築き自由に考えさせることで社員の創造力は引き出されるのです。

『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』

では他にも多くの事例が紹介されています。ヨーロッパで永く生活してきた著者ならではの「実感」からの深い考察から、日本の経営者は学ぶことができるでしょう。

    
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