ブランディングを成功させるアップルのマーケティング戦略

現在アップルは、世界中でベスト5に入るブランドといえるでしょう。ナイキ、ディズニー、コーク、ソニーと肩を並べているすばらしいブランドです。ブランディングを成功させるアップルのマーケティング戦略を紹介します。


■ブランディングまでのアップルの戦い

アメリカだけでなく、世界中で、偉大なブランドや顧客との結びつきや活力を維持するためには投資とケアが必要になります。スティーブ・ジョブズが離れた後、アップルのブランドは何年間か、ブランド戦略を怠ったためにもがき苦しんでいました。アップルはブランドを復活させる必要がありました。その方法は、コンピュータのスピードについて語ることではありません。アップルがウィンドウズよりもすぐれている理由を話すことでもありません。

■乳製品加工業に学ぶマーケティング戦略

乳製品加工業は20年間も牛乳は体にいいと消費者に訴えてきました。実のところ、それはうそですが、とにかくそうしてきたのです。すると、売り上げは下がりました。そこで、「牛乳をどうだい?」という宣伝文句にすると、売り上げは上がりました。「牛乳をどうだい?」は価格のことさえ話していません。実際は価格を出さないところに焦点が置かれていたのです。

■ナイキに学ぶマーケティング戦略

マーケティングの歴史における最良の例にして、もっとも偉大な作品のひとつはナイキです。ナイキは日用品を売っています。つまり、靴です。しかし、人々がナイキについて考えるとき、ただの靴のメーカーとは思っていないはずです。ナイキは宣伝で価格について語ったことがありません。自社のエアソールがどうだとか、リーボックと比べてどこがすぐれているとかは話しません。ではナイキは広告で何を訴求しているのでしょうか? 偉大なアスリートをたたえ、偉大なスポーツをたたえているのです。それがナイキであり、ナイキはそのためにあるのです。

■アップルの存在理由

アップルは大金を広告に使っています。顧客は知りたがっています。

「アップルは何者で、何を象徴しているのか? この世界のどこにいるんだ?」

アップルの存在理由は、人々の仕事に役立つ箱を作ることではありません。もちろん、うまく作れはします。ときには誰よりもうまく。しかし、アップルはそれ以上の何かなのです。アップルの中核にあるコアバリューは、情熱を持った人間は世界をよりよく変えられる、とアップルが信じていることです。そして、自分が世界を変えられると思うほどクレイジーな人たちが、実際に世界を変えているのです。

■ブランド確立キャンペーンでアップルの存在理由を伝える

そこで、この数年でアップルが計画する最初のブランド確立キャンペーンは、そのコアバリューに戻ろうというものです。多くのものが変わっていました。マーケットも10年前とは様変わりしていました。アップルもがらっと変わったし、アップルがいる場所もまったく違います。しかし、アップルの価値は、そしてコアバリューは変わってはいけないのです。アップルが心から信じていることと、今日のアップルが象徴することとは同じなのです。

だからこそ、アップルはアップルの価値を伝える方法を見つけたかったのです。そのキャンペーンのテーマはThink differentです。物事をまるで違う目で見る人たちをたたえ、世界を前進させた人たちをたたえています。そして、このメッセージこそアップルそのものであり、アップル社の魂に触れるものだったのです。

アップルは継続的にアップル社の存在価値を伝えてきました。ブランディングを成功させるためには、アップルのマーケティング戦略を参考にしてみてはいかがでしょうか?

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