なぜ「くまモン」はキャラクター利用料を無料にしたのか? 「くまモン」流マーケティング

ゆるキャラとして大ブームを起こした熊本のゆるキャラ「くまモン」。「くまモン」はキャラクター利用料を無料にしたことで人気のきっかけを作りました。なぜ「くまモン」はキャラクター利用料を無料にしたのでしょうか? 「くまモン」流マーケティングを学びましょう。


■熊本を有名にさせることを最優先

一連の「くまモン」プロジェクトは、キャラクター利用料を管理していません。「くまモン」のキャラクター利用料は無料です。みなさんに「くまモン」で儲けてもらい、熊本が元気になればいい。まずは「くまモン」が有名になることで、自然に熊本も有名になるという発想です。

実際に、今エースコックやカゴメ、UHA味覚糖、チロルチョコなど全国区の企業が「くまモン」をキャラクターとして使い始めていますし、熊本県の菊池市では、「おしゃべりくまモン」というぬいぐるみを作って販売しています。

■逆境から生まれた「くまモン」

お金がない。若者が少ない。雇用がない。今、地方のコミュニティ、さらには地方経済は逆境にあります。熊本県はもともと逆境にありました。大変な財政難で、熊本知事も1年目は、給料を毎月100万円カットしました。それほどの財政難なのですから、県のPRにお金などかけられません。でも頭を使えば、「くまモン」のようなPRができたのです。「くまモン」プロジェクトは逆境だったからこそ生まれたものです。

もし新幹線が全線開業したとき熊本が終着駅だったら、誰も熊本をPRしようとは思わなかったでしょう。しかし新幹線の終着駅は鹿児島で、熊本は単なる通過点になるおそれがありました。だからこそ「熊本に関西からたくさんのお客さんを呼んでこよう」というKANSAI戦略が生まれたのです。

「逆境だから、何もできない」などということはありません。何もないところからでも、何かを作ることは可能です。そしてそれを可能にするのは、ハードではなくソフトなのです。

■「くまモン」の商品売上げは年間で293億円

「くまモン」のようなキャラクターを生み出すのは、道路を作るのと比べればずいぶん安いです。それにもかかわらず2012年の「くまモン」商品の売上げは、293億円を超えました。しかしこれはまだレポートが出ている分の半分ですから、実際はおよそその倍になると思います。その他にも莫大なPR効果があります。お金に換算できませんが、熊本県民であることの誇り、夢などもみんな「くまモン」が与えてくれています。「くまモン」プロジェクトは何もないところから、ソフト事業として成功した地方の事業なのです。

PRを最優先させたからこそ「くまモン」はキャラクター利用料を無料にしたのです。「くまモン」流マーケティング参考にしてみてはいかがでしょうか。

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