死んだ人とも「会話」ができる? 電子記憶の未来。

亡くなった人が、どんなことを思っているのかを聞いてみたいと思う人は少なくないでしょう。霊感などの特別な能力を持つ人が、亡くなった人のメッセージを、生きている人に伝える役割を担っています。しかし、近い将来、人が生きている間に見たり、聞いたりしたことを全て記録できるようになり、その人の死後もその膨大な記録にアクセスすることで、コミュニケーションをとることが可能になるのではないかともいわれています。


見たものすべてを記録する

レンズに映ったものを自動的に撮影するカメラがあります。これを首からぶらさげておきます。光の量の変化で人が室内に出入りしたり、センサーが体温を察知すると視界に入ってきた人たちを自動撮影します。

これらの画像をずっと蓄積し、まとめて再生すると、その人が見たもの、その人の思い出が走馬灯に浮かんでくるのです。同じように耳にしたこと全てを音声ファイルとして保存することも可能です。

身体的な変化も記録

体につけたセンサーで心拍数や体温、血圧、血糖値の変化や、不安や緊張、喜びなども記録できます。

身体的な変化の記録を先に述べたような画像、映像、音声などの電子記憶と組み合わせることで、その人が見たもの、聞いたものとその瞬間の感情までを再現することができるようになるのです。

記録と感情のデータによって、その人の人柄も浮かび上がってくることでしょう。

後世に自分を伝える

これまで生きた記録が後の時代にも伝えられるのは偉人だけでした。しかし、自分が経験したもの全てをデジタル化して記録すれば、死んだあとでも、バーチャルに自分の分身をつくりだすことができます。

現時点では、まだ実現していませんが、こういったデジタルデータがあれば、自分が死んだ後でも、バーチャルな分身が他人とコミュニケーションすることが可能になるかもしれないといわれています。

情報の管理

人生にはもちろん、二度と思い出したくない出来事もたくさんあります。また、自分の人生など記録したくないという人もいるでしょう。人生のすべてを記録することを試みているマイクロソフト研究所のゴードン・ベルは、そういう人たちには、とにかく記録だけは行い、再生をしないことを勧めています。消去せずに封印するのです。そうすれば、データが必要になったときに使うことができるとしています。

霊感はなくとも、過去の人たちとコミュニケーションがとれると楽しいのではないでしょうか。情報管理の問題も含めて、今後の発展が注目されます。

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