病院で働く人の給料・年収ってどれくらい? 医療業界の給与事情

病院で働く人の中で医師の給料が高いことはみんな知っています。では、看護師や栄養士など他の病院職員の給料・年収はどれくらいなのでしょうか?


給料は需要と供給により変化

専門職の給料は、需要と供給により変化します。たとえば2000年代初頭には、リハビリテーション部門の専門職の数が不足したことから、理学療法士・作業療法士の給与が高騰しました。

不足した背景には、2000年に施行された介護保険制度があります。この制度によって、介護老人保健施設に理学療法士・作業療法士が配置されていない場合は、病院への診療報酬が3割減らされることになったのです。介護老人保健施設は減額されないよう、高額の給与で理学療法士や作業療法士を採用しました。

また当時、診療報酬でリハビリテーションの単価が高額であったことも理由に挙げられます。いずれにしても、理学療法士・作業療法士の給与を高くして優秀な人材を集めることで、リハビリテーション施設を充実させる必要があったのです。

ただし、この需給関係は長くは続きませんでした。2006年の診療報酬改定でリハビリテーションの診療報酬が大きく下げられたことと養成校が大幅に増えたことにより、理学療法士・作業療法士の需要が減ってしまったのです。そのため、給与も過熱前の状況に落ち着いています。

同じようなことは過去に、診療放射線技師や臨床検査技師でも起こりました。現在は、医師と看護師の不足が深刻です。無医村に近い地域では、年収3,000万円以上払って医師に来てもらえないところもあれば、なりたての看護師に年間500万円出す病院もあります。

ただし、これらの給与は、決して高すぎるとは言い切れません。医師にしても看護師にしても、過酷な労働条件になることは間違いないからです。

厚生労働省の平成23年賃金構造基本統計調査によると、医療従事者の平均年収は、医師が一番高く(約1,169万円)、次いで診療放射線・診療X線技師と薬剤師がほぼ同額(約500万円)、以下、臨床検査技師(約488万円)、看護師(約474万円)、理学療法士・作業療法士(約396万円)、栄養士(約329万円)と続きます。理学療法士・作業療法士の平均年齢が低い理由としては、近年養成学校が増えて、若い有資格者が増加したことが挙げられます。

病院で働く職員の給料も、仕事によって大きく変化するのです。

参考本

「病院は、めんどくさい(木村憲洋)」

    
コメント