『噂の眞相』の裏側を知る

雑誌『噂の眞相』の編集発行人を務めていた岡留安則さんが、2019年1月31日に71歳で亡くなりました。『噂の眞相』といえば、反社会権力やスキャンダルなどタブーなき雑誌として1979年から2004年まで発行されていた月刊誌です。

何が新しかった?

この雑誌の何が新しかったかといえば、文壇タブーを突破したことでしょう。『週刊文春』や『週刊新潮』はスキャンダルを掲載していますが、芸能人や政治家といった有名人に限られており、小説家や評論家などはほとんど取り上げられません。それは出版社が彼らの本を出すことで利益を上げている、つまりは顧客であるためです。しかしながら『噂の眞相』はそうしたことはおかまいなしにスクープを連発していました。

裏側を知る

そんな雑誌の裏側を知るのに最適な本が岡留 安則 『「噂の眞相」25年戦記』 (集英社新書) です。休刊直後に、雑誌の来歴を振り返ったものです。どのような編集方針によって雑誌を出してきたのかが窺える本です。さらに、著者は長らく雑誌編集者兼ライターを務めてきただけあり、読みやすい文章であるのも魅力でしょう。

売れるとは何か?

さらに本書では雑誌の売上を伸ばすために、どのような努力がなされてきたのかについても記されています。反権力的なスタンスなのだから何をしても良いというわけではなく、編集長としてきちんと商品として売れるパッケージを作り上げるための努力についても知ることができる一冊です。当時、噂の眞相を読んでいた方だけでなく、過去のジャーナリズムに興味のある方は手に取ってみてはいかがでしょうか。