外資系企業と日本企業の違い

外資系企業かどうかで、かなり企業経営のスタイルが違うという話を聞いた学生が多いでしょう。外資系企業と日本企業の違いを就活本である「人事のプロは学生のどこを見ているか」より紹介します。


金融業界の場合

金融業界でも、外資系の銀行や投資銀行と、日本のメガバンクとでは、求められる人材像も、働き方も、評価のされ方も大きく違います。

外資系銀行

外資系銀行では一般的に、高い目標に対してチャレンジし、早い段階で成果を出すことが求められます。しかし、入社してすぐに、ベテランの人と同じような成果を出せるはずがありません。仕事のイロハからわかっていない新人に求められるのは、一人のビジネスマンとして仕事を任せられて成果が出せるようになるまで長時間働けるバイタリティやストレス耐性などです。

ある外資系投資銀行では新卒で3年くらい経つと、いったん会社をやめて、ビジネススクールなどで勉強して修士学を取得するように勧められるという話を聞いたことがあります。もっと大きな役割を任されたい、より広い責任範囲を持ちたいと思うなら、経営全体を見通せる目線を養うために不可欠だというのです。キャリアをつくっていくためには、勉強も必要なのです。

こうした職場は、攻めの姿勢でバリバリと働きたい、自分で成果に向かって邁進していきたい、自分を鍛えて成長したいと思っている人には、適していると言えるでしょう。特に、与えられた課題に対してとことん突き詰めることが好きで、チャレンジ精神が旺盛なら、充実感が味わえると思います。

邦銀

これに対して、邦銀の場合は、与えられた任務を着実にこなしていけば、若手のうちはある一定の期間ごとにさまざまな部署を経験でき、少しずつ職位も上がっていきます。いろいろな経験を積んで視野を広げていこう、周りとのチームワークで頑張ろう、ゆっくりと着実に実力をつけたいと思う学生は、選択肢に加えてみてもいいかもしれません。

外資系企業と日本企業では、仕事の仕方や価値観は違うということです。外資系では目の前の仕事をどんどんこなし、与えられた職務と責任に対する成果の量を重視するのに対し、日本企業では、段取りを確認しながらマニュアルどおりにきちんとこなすこと、正確性、品質面がより問われる部分が多いです。

人事異動に見られる考え方の違い

外資系企業と日本企業で特に違いを感じるのが、ジョブローテーション、いわゆる仕事の担当を変えていく人事異動の考え方です。外資系企業は財務なら財務、営業なら営業というように、特定の機能分野について専門性を高めるというキャリアの積み方をすることが多いのに対し、日本の大手企業は営業から経営企画というように、全く畑違いの部署に異動になり、より幅の広い仕事を経験できる可能性があります。

キャリアを作っていくのに、専門性をとことん追求していく考え方と、いろいろな経験を積みながら、経験の度合いや技術に応じて専門性を絞っていく考え方があるわけです。

その点で、外資系企業になって変わったのが日産自動車です。同社はフランスのルノーの出資を受けて、カルロス・ゴーン社長が改革に乗り出したことで有名です。名前は日本企業のままですが、仕事の仕方は外資系企業の色彩が濃くなっているように思います。

ゴーン改革以前は、いろいろな部署を経験させて、そのなかで本人の希望や適性を踏まえて配置をしていましたが、改革以降は、専門性の追求を前面に出すようになりました。

人事部内部での人事部員の育て方も変わりました。以前は部内でのローテーションがあり、人事という枠組みの中で、制度、組合対応、賃金、育成、採用といった機能を経験させていきました。それが今は、それぞれの機能に特化させて、スペシャリストを育てています。これもゴーン改革によって、世界に展開する欧米企業の考え方である、専門性の追求が反映されたものと言えます。

こうした外資系、日本企業という枠組みは、すべての会社に当てはまるわけではありません。たとえば、日本が発祥の日本企業でも、外資系ファンドの資金が投入されているところは、外資系の考え方をベースにした経営方針がとられていることが多いようです。

外資、日本企業と一概には区別しにくいわけですが、一つの視点として、出資母体に注目して情報を収集してみると、「この会社はこんな働き方を求めているのではないか」という仮説が立てやすくなると思います。

外資系企業では、どれくらい英語を使うか?

外資系の場合に、学生が気にするのは、英語を使う環境であるかどうかです。これは、働いている同僚の顔ぶれ、経営陣、お客様などによって、また会社によってバラバラです。

あるイギリスの通信会社の日本法人の場合、経営層が英国人であるため、また頻繁に本国からの投資案件が出るために、英語でのビジネスが基本となっていました。一方で、あるコンピューターソフト会社は、本社が海外にあるにも関わらず、日本人スタッフがほとんどなので、英語力はあまり必要とされていませんでした。

外資系の場合は、職位が上がって経営陣に近づくほど、海外の本社や他地域の拠点との接点が増えるので、英語でコミュニケーションをとる場面が増えていきます。ですから、もしも今、英語があまり流暢でなくても、外資系企業で仕事の経験を積みながら覚えていけば、経営陣になるまでには十分に使いこなせるようになるかもしれません。

要するに、どう仕事を理解し、仕事をこなしていくかが重要なのです。英語はあくまでも仕事を進める上でのツールの一つです。英語ができないからハンディがある、英語ができるから有利だ、というのは短絡的な考え方です。ビジネスの中身を理解して、論点をはっきりと認識していれば、たどたどしい英語でも意思疎通を図って、仕事を進めていくことは可能です。

外資系企業と日本企業の違いは、会社によって異なります。参考情報としておさえておきましょう。

参考リンク

「就活に役立つ情報まとめ【内定したい人必見!】」

参考本

「人事のプロは学生のどこを見ているか(横瀬勉)」

    
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