企業は即戦力を求めているのは本当? 学生と企業の「即戦力」の定義の違い

企業は優秀な即戦力となる学生を採用したがっている、とはよく聞く話です。景気が悪いため、人材育成にかける資金も人手もない。世の中のスピードが速いので、新人をじっくり育てている時間もない、というのが即戦力を求める理由だというのです。しかし、本当に企業は即戦力を求めているのでしょうか?


学生と企業の即戦力は違う

入社していきなりベテラン社員と同じ仕事をこなすことのできる学生など存在するのでしょうか? たとえば、銀行に入社してすぐに金融工学を駆使した新しい金融商品の開発ができますか? 商社に入社して、日本とはビジネス習慣の全く異なる後進国に商品を売り込むことができるでしょうか? 無理に決まっています。

企業は「即戦力を求めている」と言いますが、企業の考える「即戦力」と学生の考える「即戦力」は異なるのです。学生は、

「商社で即戦力であるためにはTOEI900点以上でなければならない」
「IT産業で即戦力であるためには、システムエンジニアとしての能力を身につけておく必要がある」

などと考えています。しかし、企業の言う即戦力とは、「入社したその日からベテラン社員と同じように働くことができる人材」という意味ではありません。専門知識や働き方は研修やOJTで徐々に身につけていけばいいのです。

企業の求める即戦力とは

企業の求める即戦力とは、専門知識や働き方を身につける素地のある人材のことです。具体的には、入社してすぐに先輩社員や上司が取引先や関係先に連れていくことのできる人材です。

取引先を訪問し、上司が取引先と商談をしている時に、新入社員にはわからない話がたくさん出てきます。わからないことがあるのは構いません。商談内容が全部わかる=即戦力ということではありません。

商談の内容を聞いて、理解できることと理解できないことを整理し、整理した後に疑問点解消のために動くことができる人が即戦力です。わからないことがあっても、商談後に上司に質問したり、自分で調べることができればいいのです。最低限の礼儀やマナーをわきまえていることも即戦力の条件となります。

入社前から名刺の受け渡しマナーや礼状の書き方などを知っていることまでは求められません。しかし、大きな声でハキハキあいさつをする、敬語を使って話すということは求められているのです。礼儀がしっかりしていれば、上司は安心して新入社員を取引先に連れていくことができます。

また、社会人として自己管理ができるというのも即戦力の条件です。社会人になると、毎日、決まった時間に出勤して長時間勤務することになります。学生の時のように勝手に授業を休むということはできません。また、語学や業務用の専門知識を得るために勉強することも必要です。健康でなければいい仕事はできませんから、食生活、睡眠時間、運動などに気を遣うことも必要です。社会人になって、自己管理ができる人が企業にとっての即戦力であり、社会人になっても学生の時のようにのんびりと無計画に過ごす人は即戦力ではありません。

学生は企業が求める即戦力に合わせた就職活動対策をしましょう!

参考リンク

「就活に役立つ情報まとめ」

参考本

「就活は3年生からでは遅すぎる!(田宮寛之)」

    
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