警察、病院、行政なんて怖くない!フリーライターはおいしい職業なのか?(2)

フリーライター歴も今年になって15周年。
私、丸野裕行も38歳の大台になろうとしている。
アラフォー親父は、若者が読む音楽雑誌やファッション誌からも足を洗い、完全に大人が読むサブカル誌や週刊誌しか書かせてもらえなくなった。哀しいことだ。

苦節15年の間には、演歌業界の裏側を書いたり、格闘界のヤバい真実を追い求めたり、精神病院に入院して隔離されたり、某新興宗教に入会してみたり、ちょっとは仕事選べよという散々な目に遭い続けてきた。バカヤロウ! 死んだ方がマシだよ! と仕事をもらってる得意先の編集者をディスってみても、「あんた、これしかできないでしょ?」の一言でおしまい。

しかし、一流商社マンや電通マンとは一線を画す、というか、住む世界が違う一匹狼の文筆業とは言えども、年に2、3回は天にも昇るいいことだってあるもんだ。
今回も、ライターならでは常識では考えられない話を聞いていただきたい。


ちょっとした医療ミスでも病院が怖がるフリーライター

3人目に話を聞いたのは、スキャンダル誌で活躍中のA氏です。
彼は、大手の芸能系スキャンダル誌や企業の裏側を探って記事にすることを生業にしている。
彼の持論は、“大きな力には尻尾を振り、中小の力は徹底的に潰す”というもの。

「まぁ、巨大勢力には逆らわないよね。だって、大きな事務所のタレントをパパラッチしたときだって、その事務所には写真を記事を持ち込んで、お伺いたてるのがっ子の業界の流儀。その代り、自分の周りで起きる問題には、ライター本域の力でとことんやりますよ。一度なんて、母親が入院してた病院で……」

彼の母親は脳梗塞で緊急入院していた。しかも、命には別条なかったが、点滴に使う薬品の取り換えミスも起こってしまった。
そのとき、母親の父、ちょうどA氏の祖父の遺産相続問題に巻き込まれていたのだ。
脳梗塞を患い、意識障害が最悪の状態だったとき、医師にむかって、叔父は「うちの妹は、もうダメなんじゃないのか? 頭がおかしいままなんだろ?」と医師に訊ねた。

そのとき、脳たりんの医師は何も考えずに「ええ、お兄さん、この方はもうダメです。意思の疎通などは図れませんよ」などと答えた。喜んだのは、叔父とほかの親族。なにせ、遺産相続問題から1人脱落したのだから……。

すぐさま、遺産放棄の手続きを取る親族。しかし、その後すぐに意識も戻り、しっかりと話ができるまでに回復した母親。戦線に弁護士と一緒に復帰した。ライターA氏は、無責任な発言をした医師と理事長に詰め寄った。

「殺してやろうかと思いましたよね。元々評判のよくなかった病院。時代はセカンドオピニオンだとか、病院の格付けなどという本が話題になっていたときでしたし、すまんけど『週刊○○』に書かせてもらうわ、という一言言っただけで、理事長は真っ青。無責任発言をした脳外科の医師も、首の皮一枚であたふたしてました。で、この事件は内密に……ということで、すべての医療費負担分の免除と、入院中の個室利用料の免除、さらには次の月の口座に数百万の慰謝料が入っていましたよ。いやぁ、ライターって強いなぁと自分で自分を感心しちゃいましたね」

それほど、スキャンダルの火種を作るライターが恐いようだ。
彼の母は今も、その金と医療費負担の免除で悠々自適に入院生活とリハビリ生活を送っているそうだ。

警察までもドン引きするマスコミ力

世の中で一番怖いのが国家権力である。そこに立ち向かえる唯一の業種、それはマスコミ関係。
その一端を担い、全線で力を発揮するのが、何を隠そうフリーライターなのである。
最後に話を聞いたのは、公務員など公僕のスキャンダルに一番うるさい某新聞記者のJ氏。
一時よりは力をなくしているといわれたマスコミ関係でも、彼の執筆している新聞と雑誌は力をいまだに持っている。

「駐車禁止とか、一旦停止とか、道交法もよくわかっていない警察官ばっかりですよ。それが大手を振って、違反だ、どうのこうの、なんていってるんだから、ちゃんちゃらおかしいい。一度なんかは、路駐してた自分の車をレッカー移動しようとしてた警察官をどやしつけました」

明らかなレッカー移動の必要性のある目安は、交差点付近や消火設備付近の駐車や駐車している車の右側3.5メートルの余地がない場合など基準があるが、それすら満たしないのに、処理しようとする警察官は多い。

「警察官の氏名年齢なんかを全部メモって、“ライターだから『女性○○』に書くわ”っていうと、大体、相撲の物言いみたいに警察官が集まって即興会議になるよね。で、お咎めナシ。スピード違反も傷害事件も、一度なんて脱法ドラッグのときにも無罪放免になったね。留置場に一泊なんてさせようもんなら、朝から晩まで書くぞって警告しますよ」

警察組織までも、一歩ひかせてしまうのがライター稼業。
しかし、稼ぎは少ないし、生業にするのは大変な業界だ。
くれぐれも、書くのが好きな人だろうが、ちゃんと考えてこの職業に就くことをおすすめする。

(丸野裕行)

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