お客様の本質を見極める

モノを買うお客様の気持ちほど、デリケートなものはないと言っていいでしょう。特に多くの情報が飛び交う今の時代、お客様の購買意欲は意外な要素で大きく代わってしまいがちです。その動きをどう捉えればいいのでしょうか。


お客様の顔は日々変わる

会社が商品を提供するお客様は、「消費者」ではなく「生活者」です。お客様は生活の中で、「今日と明日の不便や不安」という「悩み」を解消するために商品を買います。もしくは今の生活をもっと楽したいという「期待」を実現するために商品を買っています。
そして、その「悩み」や「期待」は、生活の中で常に変化します。

好みの変化を嘆いても無駄

同じ夏場でも、昨日まで順調に売れていたアイスクリームやジュースでさえ、連日熱帯夜というような酷暑が続くと急に売れなくなる事があります。代わって、さっぱりとしたシャーベットや糖分のないお茶などに需要が向くというように、微妙な変化をするものです。
昨日は満たされたことが今日は不満になり、昨日は美味しかったものが、天候の変化や様々な要因で今日は見るのも嫌になることもよくあります。この変化を「お客さまはわがままだ」と嘆いても無駄です。日々変わる生活に合わせて価値観が変わっているのですから、要望が変わるのは当然です。

使うお客様と買うお客様は違う

ベビー用品や子供向けのランドセルや勉強机などを販売しようとした時、使う子供の好みを思い浮かべようとするだけでは十分ではありません。それらを購入する決定権は子供にはなく、お金を使う母親や祖父母の意向を考慮する必要があります。
紳士用品でも同じく、既婚者の場合、下着や日常用の衣類を買うのは奥さんである場合が多いのではないでしょうか。

「生活者」だけが売れる要素ではない

製造業が「生活者本人」や「購入意思決定者」の「悩み」「期待」に応える商品を提案すれば、それで思い通り売れるかと言えばそれだけで十分ではありません。
例えば、商品を卸す卸業者や、小売業など間接的に関わる業者の「期待」をクリアすることも必要です。
さらに、お客様が製品を買ったあとのアフターフォローが的確にできているかも問われます。買った品物が一定期間、高い品質を維持できるか、使用方法の改善が図られているのか、これらを含めて、初めて「商品」といえるのです。

参考書籍:大西肇著「『今はまだ小さな会社』が進化するための101の手がかり」(合同フォレスト刊)

    
コメント