経営者の本質とは

これまで、「経営の本質」「お客様の本質」「人間の本質」と、会社経営に関わる要素の本質について触れてきましたが、最後は「経営者」本人の本質を考えてみましょう。


自分という強敵と戦う人生

経営者である自分が、自分と会社に課した永遠の課題、それが「決意」です。
サム・ウォルトンは「世界で最良の店を作る」ことを決意し、生涯走り続けました。
経営者は、「決意」を立てた「自分自身」を、信頼できる自分にするために戦っているのです。その戦いに終わりはありません。

相棒の存在がロマンへ走らせる

歴史に名を残した経営者たちには、力強い相棒が必ずいたものです。豊田喜一郎のそばには、大番頭・石田退三やトヨタ生産方式の鬼と呼ばれた大野耐一がいました。本田宗一郎には藤沢武夫、盛田昭夫には井深大。孤独な存在である経営者も、彼らの存在なくして今の世に名を残すことはできなかったのではないでしょうか。
ただし、相棒たちは決してただの仲良し友達ではなかったはずです。経営者として反対の意見をはっきり述べ、時には喧嘩のようなこともあったでしょう。でも、だからこそ自分が立てた「決意」を揺るがすことなく、ロマンを目指すことができたのではないでしょうか。

「負けないこと」こそ極意

「敵を知り己を知らば百戦危うからず(孫子)」。
これは「勝つため」の兵法として度々引用されますが、孫子の極意は実は「負けないこと」にあります。一時的に勝つことよりも、負けない限り対等に戦うチャンスがあり、時には相手が自滅することもありえます。
経営には、ファインプレーは存在しません。あらゆる場合を長期的・根元的・多面的に予習して万一に備えておけば、ファインプレーは決して目立たないのです。

まとめ

「決意」を抱いた時から、経営者という人生は始まります。ないない尽くしから事業基盤を作り、優秀な人材を育て、お客様の顔と生活を常に見つめながら期待に応えていく。そこから信頼が生まれ、目に見えない資産が蓄積されていくのです。

参考書籍:大西肇著「『今はまだ小さな会社』が進化するための101の手がかり」(合同フォレスト刊)

    
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