「普通の人たちの力」で世界一に

一代で世界最大の小売業、ウォルマート・ストアーズを築き上げた、サム・ウォルトン。彼のユニークさは、「どこにでもいるような普通の人たちの力」だけで、誰にもできなかったことを成し遂げた点にあります。「今はまだ小さな会社」の経営者のみなさんにとって、ぜひお手本としたいその方法とは何か。大変気になることでしょう。


創業の決意と情熱で夢を実現

 サム・ウォルトンは1945年、軍を退役した27歳のときに、倹約で蓄えた6000ドルと妻の父親から借りた2万5000ドルで片田舎の安い土地を買い、150坪の雑貨店を開きました。住民3000人ほどの過疎の町で、「世界で最良の店を作る」「人々の毎日の生活水準を向上する」という分不相応な大義を掲げての船出でしたが、その言葉は45年後、本当に実現してしまったのです。彼はその2年後に病気で亡くなりますが、最後まで現場で学び、創業の決意と情熱を持ち続けました。

先進企業に学び自社流に作り上げる

彼は、「後発企業であることの特権」を活かし、お客さまと店舗運営のために、小売業に限らず優れた先進企業の取り組みの「本質」を現場で学んでいきました。それを改良し、自社の原則(プリンシプル)へと作り上げたのです。そして、必ず約束した成果目標を実現することで、「どこにでもいるような普通の人々」の力だけで、誰にもできなかったことを成し遂げ続ける企業を創り上げました。

「毎日が低価格」を支える質素倹約

ウォルマートの基本原則といえば「エブリデイ・ロープライス(毎日が低価格)」と「顧客満足保証」、それらを支える「エブリデイ・ローコスト(毎日が低コスト」。
常に足りない経営資源を、従業員の生活の改善を含む「明日の準備」のために優先的に配分するため、質素倹約を貫いていきました。現在もなお日常の「ムダ」を徹底的に排除し、「時間と情報」と「物流と調達」を高度化し続けています。

まとめ

いかがですか?
小さな会社には不釣り合いな大胆な目標を生涯を通じて実現させていったウォルトン。それを支えた徹底した倹約手法もさることながら、信念を揺るがすことなく何十年にも渡って続けてきたことに頭が下がります。さらにこれらの方法を、「どこにでもいるような普通の人たちの力」で動かしていったウォルトンのマネジメントには、地道な努力があったに違いありません。

参考書籍:大西肇著「『今はまだ小さな会社』が進化するための101の手がかり」(合同フォレスト刊)

    
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