海外観光客を集客するためのキーワード「ハラル」って何?

円安の流れもあり、外国人観光客は増えています。2013年に日本を訪れた外国人観光客数は、1000万人を超え、特に東南アジアからの観光客が増加しています。海外観光客からの売上を伸ばすために意識しなければならないことは「イスラム教徒」へのサービス対応です。

イスラム教では、豚肉を食べてはいけないという有名なルール以外にも、守るべきルールがたくさんあります。イスラム市場でビジネスをするためには「ハラル」というキーワードを理解する必要があります。


東南アジア地域観光客の増加

2013年に日本を訪れた外国人観光客数は、史上初めて1000万人を超えました。その大きな要因は、東南アジア地域からの観光客の増加です。

東南アジア地域では、近年の経済成長を背景に日本への観光客が増え、2013年7月にタイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシアの東南アジア5ヵ国を対象に訪日ビザが免除・緩和されたこともあり、一気に増加しました。

2013年1月から8月までの訪日観光客数を見ると、ビザ免除の対象となったマレーシアからは前年同期比で約20%増、緩和の対象となったインドネシアからは約40%増となっています。

安倍首相はこうした状況を受け、今年1月に開かれた観光立国推進会議で「東京オリンピックが開催される2020年に向けて外国人観光客を年間2,000万人にまで増やす」という方針を打ち出しました。

観光対策キーワードはイスラム教徒への「ハラル」対応

しかし、この数値目標を達成するためには、どうしてもクリアしなければならない課題があります。それは「ハラル」への対応です。訪日観光客の増加が著しいマレーシアとインドネシアは、イスラム教徒が多い国です。

マレーシア人の6割がイスラム教徒

マレーシアは、全人口の6割がイスラム教徒で、隣国のインドネシアは、国別では世界最多となる約2億人のイスラム教徒がいます。イスラム教徒は、宗教上の理由から禁忌とされる豚肉やアルコールなどの食材や、その成分を含んでいたり、戒律に反する方法で加工された食品を口にすることができません。

「ハラル」はイスラム教徒の安全基準

「ハラル」とは、イスラム教徒にとっての安心・安全基準であり、「ハラルである」食品は、イスラム教徒の日常生活において必要不可欠なものです。ハラルとは、簡単にいえば「イスラム教の教義に従っていると判断されるもの」という意味です。

流通プロセスさえもハラルの対象となる

食品だけでなく、医薬品や化粧品なども対象となり、生産ラインから流通まですべてのプロセスにおいて安全・安心であることが求められます。

イスラム教徒が訪れたい日本

国際観光ビジネスは、今後の急速な伸びが期待できる成長産業です。世界観光機関(UNWTO)によると、世界全体の国際観光旅行者数は、2012年に史上初めて10億人を突破。2020年には16億人に達すると予測しています。なかでも急速な需要増加が見込まれるのがアジア太平洋地域と中東地域です。

特にマレーシア人やインドネシア人にとって日本はあこがれの国であり、日本での買い物や風情のある雪景色、本場の日本料理などに大きな魅力を感じています。しかし、その一方で、安心・安全に食事を楽しめる環境が整っているかという点を懸念して二の足を踏むイスラム教徒がたくさんいるのも事実です。

「ハラル」に対応することが、より多くのイスラム教徒観光客を日本に誘致するためのキーワードであり、日本が今後、真の観光立国となるためにもハラル環境の整備が急務となっているのです。これからは「ハラル」ビジネスを意識してビジネスを行うことが大切です。

「決定版「ハラル」ビジネス入門(著者:恵島良太郎)」には、イスラム観光客を集客するために欠かせない「ハラル」ビジネスの基本が紹介されています。海外観光客を相手にする飲食店やサービス業をする人におすすめの内容となっています。

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書籍情報提供:

株式会社ROI(http://j-roi.com/)

    
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