国内事業で成功したあの社長がマレーシアに海外進出を決めた理由

グローバル化の波とともに、海外進出の重要性が高まっています。しかし、どの国に進出するかで成功する確率は大きく変わってきます。今回は、飲食店向けの覆面ポータルサイト「ファンくる」や時間帯別クーポンサイト「ぐるリザ」を運営する株式会社ROIの代表取締役社長恵島良太郎さんに「マレーシア」に海外進出を決めた理由をお聞きしました。


海外進出を決めた理由

僕が海外進出を決めた理由は、国内のビジネス環境および既存事業の状況を踏まえたうえでの経営判断によるものです。株式会社ROIは創業以来、順調に業績を伸ばしてきました。特に創業からの6期は対前年比200%超と、倍々ペースで伸び続け、ここ数年も対前年比120%の利益成長を続けています。

株式会社ROIのサービスは、すでに大きなシェアを獲得しており、取引先や金融機関から高い評価を得ています。運営体制も確立し、企業としては安定成長期に入っています。一方、僕自身が最も得意とするのは、新規ビジネスの立ち上げです。

そこで経営者として冷静に検討した結果、既存事業については、経営者として関与しながらも、国内の優秀なメンバーを中心に運営し、僕は将来を見据えて新たなビジネスに取り組むべきだという結論に達しました。

これから成長する国でタイムマシン経営

では、なぜ日本国内での新規事業ではなく、海外での事業なのかというと、市場が縮小して競争がますます激化する国内よりも、これから成長する国で「タイムマシン経営」を行ったほうがうまくいくと判断したからです。

外食産業が現在の日本ほど過当競争の状態にある国は、世界中を見渡してもありません。幸い株式会社ROIには、そうした厳しい環境下で蓄積した高度なサービス開発に関するノウハウがあります。

そのため、進出先でこれまでのノウハウを生かしたサービスを展開するほうが、国内での事業展開よりも成長可能性が高いと判断したのが最大の理由です。進出先をマレーシアに決めた理由海外進出を決めた後、すぐに着手したのが進出先の選定です。

なぜ「マレーシア」なのか?

ビジネスを行う先としてふさわしく、しかも家族も安心して暮らせる国という視点で考え、アジア太平洋地域の英語圏に的を絞りました。その後、約1年かけてASEANの8ヵ国と韓国、中国、オーストラリアを回り、独自の判断基準にもとづいてビジネスと生活の両面で比較評価をしました。

その結果、総合的に最もバランスがとれていたのがマレーシアでした。マレーシアは総人口約3,000万人、国土面積は日本の約87%と、ASEAN諸国のなかで目立ってポテンシャルが高い国とはいえません。

ビジネスポテンシャルに関しては、むしろミャンマーやインドネシアのほうがポイントは上だったかも知れません。しかし、両国は英語圏ではないなど、ビジネスに加えて生活まで考慮したインフラ部分はマレーシアの方が比較的整っていたように感じました。

また、シンガポールは、教育を含めた生活の面ではほぼ満点ですが、僕にとってはコストが高すぎるため、ビジネスの展開は難しいと判断しました。これに対してマレーシアは、東南アジアの中心に位置し、ASEAN諸国をはじめ、アジアの各都市へのアクセスもスムーズです。

最もバランスがよいのが「マレーシア」

また、英語が準公用語として日常的に使われ、治安がよく、生活環境も安全です。ということで、ビジネスの拡大だけでなく、家族との生活まで考え、マレーシアが最もバランスがよい国と判断したため、進出先として決めた経緯があります。

実際、マレーシアには味の素やキューピーなど大手企業が進出しています(2013年で約1,400社)が、中小企業の進出はまだ少なくビジネスチャンスにあふれています。マレーシアにはイスラム教徒特有の「ハラル」という課題もありますが、乗り越えることでマレーシアだけでなく、16億人超のイスラム市場とビジネスができます。

マレーシアはいろんな意味で魅力的な市場です。「ハラル」ビジネスという考え方が成功を分けますが、今後の海外進出で日本が乗り越えていく大切な考え方です。海外進出を考えている人は、「ハラル」ビジネスを理解してから動くことが大切なのです。

恵島さんの著書「決定版「ハラル」ビジネス入門」では、マレーシアやイスラム市場でビジネスを成功させる秘訣が紹介されています。海外進出をする前に参考にしてみてはいかがでしょうか?

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取材先:

株式会社ROI(http://j-roi.com/)

    
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