マレーシアで「タイムマシン経営」が有効な理由。海外進出で成功するヒント

海外で流行するサービスを日本へ持ち込み、成功させる「タイムマシン経営」という手法があります。現在では、インターネットによる情報普及により「タイムマシン経営」で成功するのは難しくなりました。それでもまだ「タイムマシン経営」が有効な国があります。それは「マレーシア」です。

日本の飲食向けサービスで成功を収め、現在マレーシアへ海外進出を行っている株式会社ROI社長恵島良太郎さんの著書「決定版「ハラル」ビジネス入門」よりマレーシアで「タイムマシン経営」が有効な理由を紹介します。


タイムマシン経営の有効性

マレーシアではタイムマシン経営が有効と考えています。女性の社会進出や所得の伸び率で考えると、1985年前後の日本とほぼ同じ状況といえます。1985年前後の日本では、ミスタードーナツのチェーンが急速に拡大し、レストランはファミレスからイタリア料理店などへの専門化が進みました。

過去と現在との情報の違い

ただし、読み違えてはいけないのが、1985年前後の日本と現在のマレーシアには大きな違いがあるという点です。それは、インターネットの普及による高度情報化です。マレーシアのインターネット普及率は2012年6月時点で約61%、Facebookのユーザー数は同年12月時点で約1,360万人と、総人口の約47%を占めています。

これに対して日本は、インターネット普及率が約70.5%、Facebookのユーザー数は約13.5%という状況です。

タイムマシン経営が無効となる市場

若い層を中心にスマートフォンが広く普及しているマレーシアでは、消費市場が途中の段階を飛ばして一気に専門化するケースがあります。その典型が美容関係の市場です。女性の美に対する意識は万国共通で、本能的ともいえます。

これまで、世界中で流行っているカラーコンタクトについて調べてきましたが、マレーシアの女性たちはスマートフォンで日本の最新情報をチェックして、美白からつけまつげ、眉、髪、さらにカラーコンタクトへと、急速にキャッチアップしています。

実際、マレーシアの伊勢丹KLCC店では、コスメ関係の売り場は、いまの日本と何ら変わりがありません。商品はもちろん、ポスターやイメージキャラクターに起用されているタレントの質も同レベルで、ここは日本かと錯覚してしまうほどです。

タイムマシン経営が有効な「食」市場

その一方で、食事関係は日本の1985年前後という状況です。食事関係がキャッチアップされていないのは、どんなにインターネットが普及し、多くの人がスマートフォンを使っていても、情報を視覚的にチェックできるコスメ関係と違い、実際に食べてみないとチェックできないからでしょう。

日本のイタリア料理店では1980年前後、芯が少し残るぐらいにゆでるアルデンテが普及し始めました。一方、マレーシアのパスタは、総じて軟らかく、日本特有のナポリタンのような食感です。

このように、マレーシアでのビジネス展開においては、常にインターネットの存在を意識し、情報だけは先行する市場環境に対応していく必要がありますが、「食」の市場においてはタイムマシン経営が有効なのです。

外食や食品メーカーは、タイムマシン経営を意識しながら、マレーシアへ海外進出をすることで成功をおさめやすくなります。

マレーシアでのビジネスを考えている人は、恵島さんの著書「決定版「ハラル」ビジネス入門」が参考となります。マレーシアだけでなくイスラム市場を視野に入れた事業を成功させるポイントが詳しく書かれています。

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本の情報提供:株式会社ROI(http://j-roi.com/)

    
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