イスラム市場は16億人! 拡大するイスラム市場の現在

人口増加のペースが速く、今後の経済成長が期待されているのがイスラム諸国です。アメリカのシンクタンクであるピュー研究センターによると、イスラム教徒の人口は2010年時点で16億人と、世界人口の20%以上を占めています。そのため、海外ビジネスを考える上ではイスラム市場を外すことはできません。拡大するイスラム市場の現在の状況を紹介します。


4人に1人がイスラム教徒になる

2030年には22億人に増大し、世界人口の4人に1人がイスラム教徒という構成になると予測されています。その要因の1つは、イスラム諸国では子どもは神からの授かりものとされ、バースコントロールが禁じられている点にあります。

平均年齢が若く成長フェーズ

イスラム諸国のもう1つの特徴は、平均年齢が若いことです。たとえば2013年時点でマレーシアは27.4歳、インドネシアは28.9歳で、イスラム世界全体では20代半ばとなっています。これに対して日本の平均年齢は45.8歳と、先進国のなかで最も高い水準です(CIAザ・ワールド・ファクトブック)。

イスラム諸国が今後、かつての日本の高度経済成長期と同じような状況に突入し、生産と消費が急速に拡大すると見込まれています。

拡大するイスラム市場

イスラム諸国では、経済発展を背景に中間層や富裕層が増え、特に中間層をコアとして市場が拡大しています。なかでも世界中から注目を集めているのがハラル市場(ハラルとはイスラム教のルールを守った食品や製品など)です。

マレーシアの国際貿易産業省(MITI)は、2006年に発表した第3次工業化マスタープランで、世界のハラル食品の市場規模は年間約56兆円、食品以外のハラル製品を含めると約215兆円に上ると推計しました。また、世界的な情報サービス企業であるトムソン・ロイターは、世界のイスラム教徒の支出が2018年までに約249兆円近くまで伸びると見通しています。

世界中に広がるイスラム市場

イスラム教徒が人口の過半数を占める国は、西は北アフリカから東は東南アジアまで、世界中に広く分布しています。地域別に見ると、イスラム教徒が最も多いのはインドやパキスタン、バングラデシュなどの南アジア地域で、世界のイスラム教徒人口16億人の約30%を占めています。

次に多いのは約20%を占める中東・北アフリカ地域で、東南アジア地域はマレーシアとインドネシアの2国だけで約14%を占めています。このうち経済成長が著しいのは、東南アジア地域や南アジア地域です。

また、中東・北アフリカ地域も高い人口増加率と潤沢なオイルマネーを背景に、急速な都市化と中間層・富裕層の拡大が進んでいます。

イスラム市場のまとめ

最後にイスラム市場の現状をまとめます。

  • 世界人口の20%以上がイスラム教徒である
  • 2007年のイスラム教人口総計は16億1000万人であり、2010年は16億強
  • イスラム教徒人口の増加に伴い、ハラル食品・ハラル製品に対する需要は並行して増加していくことは確実
  • 基準が厳しいハラル製品に対する需要は、非イスラム教徒の間でも感心が高まっており、受け入れが進んでいる
  • ハラル食品および食品以外のハラル製品の世界取引額は、年間2.1兆米ドルと推定される

このようにイスラム市場は海外進出をする上で外せない市場です。ただし、「ハラル」というイスラム教徒が安心して購入できる環境を整備する必要があります。そのため、今後は「ハラル」対応という考え方を理解することが大切です。

「決定版「ハラル」ビジネス入門(著:恵島良太郎)」では、「ハラル」対応に必要な情報が詳しく紹介されています。今後さらに成長が見込まれる「ハラル」市場をねらうために読んでおきたい一冊となっています。

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情報提供:株式会社ROI(http://j-roi.com/)

    
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