ビジネスマンが知っておきたい3つの会計「財務会計」「税務会計」「管理会計」

会計にはさまざまな会計があります。ビジネスマンが特に知らなければならないのは、「財務会計」「税務会計」「管理会計」の3つです。


財務会計

財務会計は、英語で「Financial Accounting」と言います。財務会計は、外部に対し定められた基準に基づいて開示することを目的とした会計です。日本では、会社法(すべての会社に適用)や金融商品取引法(主に上場企業に適用)に準拠した会計規則に則って財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書など)を開示するための会計を言います。

外部の人とは、銀行、債権者、株主、仕入先など、企業に対し与信を与えたり、投資をしようとしている人たちです。子供を就職させようとしている親なども、その会社の財務内容に興味があるはずです。そのような利害関係者に対し、会社法などで定められた基準で開示を行なうのです。

統一基準を定めておかなければ、企業の比較などができなくなります。銀行や投資家が客観的に複数の会社を比較するためには、定められた基準での財務内容の開示が必要で、これを財務会計というふうに言います。

会社法はすべての会社に適用されますが、金融商品取引法は主に上場企業などに適用されるため、開示内容が変わります。さきほどの税効果会計の他にも時価会計、退職給付会計、減損会計などは、上場企業などに適用される会計で中小企業には開示は義務付けられていません。

税務会計

税務会計(「Tax Accounting」)は税金を計算するための会計です。税務会計上の利益(課税所得)と財務会計上の利益とは違うのです。これは、主に、財務会計上の費用と税務会計上の費用(損金)との差によるものです。

例えば、売り先が倒産した場合の、貸倒引当金の財務会計上の計上時期と、損金算入時期にズレがあるような場合です。また、建物や設備、車などの償却に関しては税法上、償却期間がすべて決められています。それを、税法上の規定より早く行なったような場合にも費用と損金の差が生じます。

一番分かりやすいのは、接待交際費です。接待交際費は、国の財政事情から大企業の場合には一切損金算入は認められていません。中小企業でも限度があります。しかし、接待交際費は、会社のお金が出て行っているのには違いがありませんから当然、財務会計上は「費用」となります。しかし、「損金」ではありませんから、税金計算上はその分、多く税金を支払わなければならないということになります。接待交際費を使えば、飲み屋さんは喜びますが、会社としては使った費用だけでなく、税金分も余計に負担がかかっていることを認識しなければなりません。

管理会計

管理会計は企業内部のパフォーマンス(業績、成績)を把握するための会計です。英語では「Managerial Accounting」と言います。「経営のための会計」という意味です。経営を行なっていくに際して必要な情報を作成するのが、管理会計の役割です。「従業員ひとり当たりの生産性」や「売上高営業利益率」といったものから、少し難しいですが、大企業で採用している「EVA(経済付加価値)」「フリーキャッシュフロー」といったものまで含みます。「損益分岐点分析」や「増し分利益」なども管理会計の考え方です。

管理会計には財務会計のような定められたルールはありません。自社のパフォーマンスを知るために必要最低限の数字を把握することが重要です。多すぎても少なすぎてもいけないのです。管理会計のデータの多くは、財務会計のデータです。ですから、管理会計を理解するためには、財務会計の基本的な知識が必要です。

ビジネスマンは、「財務会計」「税務会計」「管理会計」の3つを勉強してみてはいかがでしょうか?

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