経営革新をしなければ事業承継はうまくいかない

中小企業の事業承継は、経営革新を起こせるようにして引き継ぐことが肝心です。有形・無形資産を後継者にまるごと譲り渡すだけでは、うまくいかなくなるのが事業承継なのです。


事業承継の難しさ

事業承継の難しさは後継者が有能で、なおかつやる気もあり、周囲も期待していたのにうまくいかない場合もある、ことです。
やる気があって向学心もあり、自分のスタイルで一時は成功していても、ちょっとしたことでうまくいかなくなるのが事業承継なのです。

事業承継とは経営革新

私も事業継承の現場に何度か立ち会わせていただいていますが、その経験から実感したのは、「事業承継とは経営革新」ということでした。
これはどういう意味かといいますと、経営状態がいい会社を受け継ぐのであれば、いわゆる普通の事業承継のスタイルでいいわけです。
しかし、日本の中小企業は経営状態がいい企業ばかりではありません。
フタをあけてみれば火の車ということはそれほど珍しいことではありません。

そもそも事業承継するべきなのか

ですから、事業承継の際にはそもそも事業承継するべきなのかどうかという判断が必要になってきます。
といっても債務超過だから潰せばいい、といった単純な話でもありません。
債務超過なのに利益が上がっているという会社はいくらでもあるからです。
逆に、その状態でなぜこれまでやってこられたのかを見る必要があります。

経営革新をしなければうまくいかない

有形・無形資産をただ単にまるごと父親から息子に継いだのではいずれにしても先細りになります。
ですから、中小企業が行う事業承継は息子の強みと社長が持っていた強みを組み合わせて新しいビジネスモデル、新しい経営状態にしなければいけません。
そういう意味でも経営革新をしなければ事業承継は中小企業ではうまくいかないですよ、というのが最近の中小企業庁のいい方です。

後継者は心を入れ替える必要がある

親の事業を、親のビジネスモデルのまま、引き継ぐという、事業承継を考えているのであれば、後継者は心を入れ替えるか、後継者の座を降りる必要があります。
かといって若い社長が新規に事業を起こすとなると、イニシャライズコスト(初期投資)がかかりますし、なによりも既存顧客がある状態でスタートしたほうが絶対、経営は安定します。

事業承継は経営革新を念頭に

ですから、既存顧客、ノウハウ、良い文化・伝統が残っている親の会社を、革新的な進取の機運のある息子さんが継いで、息子さんが経営革新を起こせるようにして引き継がせてあげましょう、というのが、現在の中小企業庁、あるいは経産省の最近のテーマなのです。

【まとめ】

・事業承継は、後継者が有能でやる気があっても、うまくいかない場合があります。
・親の事業をただ単にそのまま引き継ぐのでは、先細りになってしまいます。
・事業承継では、経営革新を起こしていくことが重要なのです。
★いかがでしたか。経営革新を念頭において事業承継を成功させ、経営を右肩上がりにしていきましょう。

参考図書『社長! 「透明資産」に気づけば資金繰りが好転します。』東邦出版株式会社 (2016/11/1) 著者:小山範之 

    
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