企業理念の作り方がわかる良書!ビジョナリーカンパニーの要約・感想

ビジョナリーカンパニー(著:ジムコリンズ)とは日経BP社から1995年に出版され、長くヒットしている経営本のベストセラーで、多くの経営者に愛されてきた良書です。世代が変わっても続く偉大な企業のことをビジョナリーカンパニーと本書では定義され、企業が繁栄し続ける秘密である基本理念や企業の在り方について説明しています。それでは、ビジョナリーカンパニーより企業理念を作るうえで役に立つ要約まとめと本を読んだ感想を紹介します。


会社が究極の製品である

ビジネス・スクールでは、何よりもまず、すばらしいアイデアと、綿密な製品・市場戦略を出発点とし、次に、「機会の窓」が閉まる前に飛び込むことが大切だと教えている。しかし、ビジョナリー・カンパニーを築いた人たちは、そのように行動したわけでも、考えたわけでもなかったことが多い。創業者たちの行動をひとつひとつ見ていくと、ビジネス・スクールが教える理論に反するものばかりだ。会社を製品の手段として見るのではなく、製品を会社の手段として見るように、発想を転換すること。

ビジョナリー・カンパニーの創業者はどこまでもねばり抜き、「絶対に、絶対に、絶対にあきらめない」を座右の銘としている。しかし、何をねばり抜くのか。答えは会社である。アイデアはあきらめたり、変えたり、発展させることはあるが、会社は絶対にあきらめない。会社の成功とは、あるアイデアの成功だと考える起業家や経営幹部が多いが、こう考えていると、そのアイデアが失敗した場合、会社まであきらめる可能性が高くなる。そのアイデアが運よく成功した場合、そのアイデアにほれこんでしまい、会社が別の方向に進むべき時期がきても、そのアイデアに固執しすぎる可能性が高くなる。しかし、究極の作品は会社であり、あるアイデアを実現することでも、市場の機会をとらえることでもないと見ているのなら、善し悪しは別にして、ひとつのアイデアにこだわることなく、長く続くすばらしい組織をつくりあげることを目指して、ねばり抜くことができる。

基本理念の考え方

偉大な国、偉大な教会、偉大な学校など、長く続いている機関の基礎をなしている理想のように、ビジョナリー・カンパニーにとって、基本理念は組織の土台になっている基本的な指針であり、「われわれが何者で、なんのために存在し、何をやっているのかを示すものである」。

・ウォルマートは顧客を理念の柱にしたが、ソニーやフォードはそうしなかった。
・HP(ヒューレットパッカード)やマリオットは従業員への配慮を理念の柱にしたが、ノードストロームやディズニーはそうしなかった。
ビジョナリー・カンパニーの理念に不可欠な要素はない。わたしたちの調査結果によれば、理念が本物であり、企業がどこまで理念を貫き通しているかの方が、理念の内容よりも重要である。

目的とは、単なるカネ儲けを超えた企業の根本的な存在理由である。目的とは、広い意味を持ち、根本的で、不変なものにすべきだ。目的がよいものであれば、何年も、おそらく一世紀以上にわたって、組織の指針となり、活力を与えるはずである。

基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みを整えることの大切さだ。これが時計をつくる考え方の真髄である。

BHAGを設定せよ

ビジョナリー・カンパニーは進歩を促す強力な仕組みとして、ときとして大胆な目標を掲げる。このような目標を、社運を賭けた大胆な目標(Big Hairy Audacious Goals)の頭文字をとって、BHAGと呼ぶ。

BHAGが組織にとって有益なのは、それが達成されていない間だけであることを強調しておくべきだろう。企業がBHAGを達成し、別のBHAGを設定しなかったとき、自己満足による無気力状態に陥る。

社内の興奮を呼ぶようなBHAGであれば、どんなものでも、変化と動きを促すだろう。しかし、BHAGは会社の基本理念をはっきりと示すものでもなければならない。

自社の基準に合わせる

ビジョナリー・カンパニーになるために「やさしく」「居心地のいい」環境をつくる必要はない。自社の厳しい基準に合わない社員や合わせようとしない社員が働ける余地は少なくなる傾向がある。

常に改善させる不満を絶やすな

ビジョナリー・カンパニーは不満を栄養に成長する。不満がなくなれば、自己満足に陥り、自己満足に陥れば、勢いが衰えるしかない。この事実をよく知っているのだ。もちろん、問題は、どのようにして自己満足を避けるかである。会社が成功を収め、業界でトップになったとき、どのようにすれば、自らを厳しく律していくことができるのか。人々が奮い立ち、決して満足せず、常に改善の道を求めるよう「内側から燃える火」をいつも絶やさないためには、どうすればいいのか。

基本理念と進歩の意欲を一貫性で達成する

ビジョナリー・カンパニーの真髄は、基本理念と進歩への意欲を、組織のすみずみにまで浸透させていることにある。目標、戦略、方針、過程、企業文化、経営陣の行動、オフィス・レイアウト、給与体系、会計システム、職務計画など、企業の動きのすべてに浸透させていることにある。ビジョナリー・カンパニーは一貫した職場環境をつくりあげ、相互に矛盾がなく、相互に補強し合う大量のシグナルを送って、会社の理念と理想を誤解することはまずできないようにしている。

ビジョナリーカンパニーの主張のなかでもっとも重要なポイントだとも言える中心的な概念である「一貫性」とは、基本理念と目標とする進歩のために、会社の動きのすべての部分が協力し合っていることを意味する(基本理念と進歩をビジョンと言い換えてもいい。ビジョンとは、長期にわたって維持される基本理念と、将来の理想に向けた進歩の二つの組み合わせだとわたしたちは考えている)。

一貫性を達成する作業が終わりのない過程であることを忘れてはならない。矛盾が出てきたら、一刻も早くなくす。矛盾はガン細胞のようなものだと考える。組織の全体に広がらないうちに、なるべく早く切除すべきなのだ。

感想(書評)

ビジョナリーカンパニーを読むと会社の基本理念(ミッション・ビジョン)を作りたくなります。本の中には、基本理念以外にも、BHAG、カルト文化、一貫性など会社の基本理念を作るうえで絶対に読んでおきたい情報がたくさんあります。経営者であれば、もっと早く読んでおけばよかったと思う良書です。kindleでも電子書籍化されています。

上を目指すビジネスパーソンは必ず読みましょう!ちなみに、ビジョナリーカンパニーは、2014年9月段階で4まで出版されていますが、2はビジョナリーカンパニーの前段階を説明する本になったと著者のジムコリンズも2で書いています。そのため、ビジョナリーカンパニー1・2はセットで読むようにしましょう。前後がつながり偉大な会社を作る考え方が理解しやすくなります。

次の記事

「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則の要約・感想まとめ【偉大な企業・第五水準のリーダーシップ・針鼠の概念】」

「ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則」をamazonでチェック!

    
コメント