MAPSの究極の目的は人材育成

企業から「人材を育成したい」との声がよく聞かれます。その場合、必ず、その会社にいる優秀な人材からヒアリングをし、まねすべきコンピテンシーを洗い出します。そして、MAPSを使って、行動に落とし込んで成長に役立ててもらえるよう仕向けていくのです。


成長期の企業が持つ人材育成の悩み

ある通信系の企業から「中間管理職を育てたい」という依頼がありました。創業間もない会社で、生き残ることに必死な時期は、創業者などのリーダーシップが最も重要です。その会社では、初期に入社した優秀な社員たちが、スピーディーな実務で会社全体をけん引していました。
それが、会社が成長期にさしかかり、組織化が迫られていました。ところが、分業や管理体制が整っておらず、「実力第一主義」を引きずったまま。「人を雇ってもすぐやめていく」体質もあり、社員を育てることができていなかったのです。

膨大なコンピテンシーを元に精査する

そこで、この会社の社長や幹部、優秀な社員から、何を目指して、どんな人物を求めているのか、それぞれの人のコンピテンシーは何か、詳しくヒアリングしました。
すると、項目の数は200を超えてしまいました。この中から、似ているものは削るなど精査し30項目まで絞り込みました。この作業に1年費やしました。

会社ならではの特徴や現場の知恵こそ財産

「そこまでしなくてもいいのでは?」と思う方もいるでしょう。でも、一般的な人事評価制度の基準となる人物像を並べ立てても、あまりにも当たり前な「こうあるべき」人材では、それぞれの会社のステージやカラーにふさわしくないことがほとんどです。
その会社ならではの特徴、現場での知恵、そして、在籍する社員が気づいたことなどこそが、企業の財産だと言えます。これらをもとに、会社の理念や目指すべき姿を浸透させることが、真の人材育成ではないでしょうか。

個人も会社も成功させるすごい習慣

この企業では、絞り込んだコンピテンシーをMAPSに落とし込んで研修を行い、さらに、個別にも実践してもらうようにしました。
すると、社員たちから「会社に来るのが苦痛でなくなった」「自分が成長しているのが、実感できて楽しい」との声が上がるようになったのです。
そして、当初の依頼であった、マネジメント層にも厚みが増し、離職率がグンと下がったのです。
ぜひ、MAPSを、個人と会社を成長させるすごい習慣として浸透させていただきたいと思います。

参考書籍:竹内真也著「評価される人のすごい習慣」(白夜書房刊)

    
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