0円で生きるには?

今の世の中、お金をまったく使わずに生きていくことは、かなり難しいと言えるでしょう。それでも、これまで当たり前に使っていたものにお金を使わず、仲間内で回していくといった新しい価値観も台頭しつつあるのは確かでしょう。むしろ、それは新しい価値観というよりも、かつては当たり前にあったものがお金に取って代わられてしまったのではないか。そのような根本的な問いかけを記したものが鶴見済による『0円で生きる: 小さくても豊かな経済の作り方』(新潮社)です。


人とシェアをする

本書では、様々なお金を使わない方法が記されています。例えばマッサージは、街のお店でやるならば数千円はかかるでしょう。しかしながら、友人同士でちょっとしたマッサージをするようにすれば、本格的なものではないにせよ、ある程度のところで体を解していくこともできます。それはお金を払うのではなく、ちょっとしたお礼をするだけでももいいでしょう。それは、かつて日本の社会において贈与として当たり前に行われていたものです。そのような歴史的な背景に迫りながら、本書はさまざまなアイデアを提案しています。

0円で交換する

本書では0円で商品を交換していくサイトなどが紹介されています。粗大ごみを処分するのにも数千円のお金がかかるのですから、そのようなやり方を進めていくのもひとつの手ではあるでしょう。さらにはゴミを拾って役立てる、あるいは野菜の切れ端から新しい野菜を作るといった方法についても記されています。さまざまな幅広いジャンルについてカタログ的に紹介がなされていますので、そこから自分のできそうなものを選んでやってみるといったことをしてみても良いかもしれません。ひとつの価値観の提示をしている本ばかりではなく、具体的にどう動けばいいのかといった部分まで突っ込んで書かれている良い本ではないのでしょうか。

    
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