任意後見制度と併用したい見守り契約

任意後見制度を利用する場合、本人の判断能力が十分なうちは、自分で財産管理を行ない、正常な判断ができなくなったら、任意後見契約に移行する「移行型」を利用する事が多いです。しかし、正常な判断ができなくなるタイミングはいつ確認するのでしょうか?

自分で「そろそろ判断力がキテる」と思えればいいでしょうが、多くの場合、自分の判断能力が低下していることに気づきません。すると、適切なタイミングで任意後見制度を開始することができません。そこで役に立つのが「見守り契約」です。


見守り契約とは

見守り契約は、任意後見人が定期的に電話や訪問などで本人の判断状況を判断することを目的とした契約です。判断能力が不十分な状態になったと任意後見人が判断した場合に、家庭裁判所へ申し立てを行うことで、スムーズに任意後見制度を利用することができます。

見守り契約は、任意後見契約と異なり公証証書を必要としません。そのため、任意契約となっています。任意契約の場合、見守り契約を確実に実行してもらえるか不安な人は、任意後見契約と同時に公証役場で契約するようにしましょう。

定期的に会う頻度を決める

見守り契約では、定期的に会う頻度を決めます。いくら定期的とはいえ、2年に1回会うのでは不安ですよね。ある程度短いスパンで定期的に会う頻度を決めていきます。1週間に1回電話、2週間に1回訪問、1ヶ月に1回訪問のように定期的に会うように契約します。こうすることで、判断能力が不十分になった近いタイミングで任意後見制度へ移行しやすくなります。

任意後見人になっても仕事が忙しくてつい1年間会わなかったという事態も考えられますよね? このように、任意後見契約は結んでいても、数年以上本人と連絡を取らないケースもあるでしょう。判断能力が不十分になっても、任意後見人が申し立てをしなくては任意後見制度は始まりません。このような場合に、見守り契約が役に立つのです。

見守り契約の費用

親族などに依頼する場合は、費用はかかりませんが、専門家に見守り契約を依頼する場合は、別途見守り契約の費用がかかるので、費用の確認をするようにしましょう。

任意後見制度と見守り契約を併用すると、スムーズに成年後見制度を利用することができ、金銭トラブルなどに巻き込まれる可能性を大きく減らすことができます。任意後見制度を活用する場合は見守り契約の併用を検討しましょう。

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