介護保険制度の財政事情と予算状況

介護保険は、被保険者の保険料だけでなく、国などの公庫が半分費用を負担しています。介護保険制度の財政事情と予算状況を紹介します。

介護保険制度の財源構成

介護保険制度は、被保険者による保険料が50%、国などの負担が50%となっています。平成24〜26年度の財源構成は、以下のようになっています。 国庫負担金:20% 都道府県負担金:12.5% 市町村負担金:12.5% 調整交付金:5% 第1号保険料:21% 第2号保険料:29% *ただし、都道府県が指定する介護保険3施設及び特定施設の給付費負担割合は、国庫負担金15%、都道府県負担金17.5%となっています。

介護保険財政の収支バランス(予算)

平成25年度予算でみてみましょう。

収入:8.7兆円

65歳以上の第1号保険料(21%):1.8兆円 40歳から64歳の第2号保険料(29%):2.5兆円 国庫負担金(20%):1.6兆円 調整交付金(5%):0.4兆円 都道府県負担金(12.5%):1.3兆円 市町村負担金(12.5%):1.1挑戦 *国庫負担金は居宅が20%、施設等15%負担となります。 *都道府県負担金が市町村負担金より多いのは、居宅12.5%、施設等17.5%負担となっているためです。

支出:9.4兆円

在宅サービス、地域密着サービス、施設サービスなど:8.7兆円 利用者負担(食費。居住費などの自己負担は含まない):0.7兆円 このように収入と支出を見ると均衡しているようにみえますが、保険料や税金の負担が大きく、今後の高齢化社会に伴い、さらなる財政難になることが予想されます。

調整交付金とは

市町村ごとの介護保険財政の調整を行うのが調整交付金です。国庫負担25%のうち、5%を財源としています。75歳以上の後期高齢者が大きい市町村の保険者は、保険給付金が増大するため、被保険者の保険料負担が大きくなってしまうため、調整交付金によって調整を行っています。 そのため、調整交付金が5%以上の保険者もあれば、5%以下の保険者も出てくるのです。調整交付金の計算方法は以下となります。参考までにみておきましょう。 各市町村の普通調整交付金の交付額=当該市町村の標準給付費額×普通調整交付金の交付割合(%) 普通調整交付金の交付割合(%)=26%ー(21%×後期高齢者加入割合補正係数×所得段階別加入割合補正係数)

介護保険制度の予算の決まり方

介護保険制度の予算は、行政の財源のため、単年度ごとに予算化されます。また、介護保険制度は3年ごとの中期的な計画で運営されるため、3年間の見通しを立てて運用する考え方で予算が組まれます。3年が1サイクルなのです。そのため、3年間は同じ保険料が維持されます。 介護保険制度の財政事情を知ることで、介護保険の重要さ、今後のお金の課題などが見えてきます。 次の記事「第1号被保険者の介護保険料の計算方法」 前の記事「介護保険制度の仕組みとお金の流れ」