障害年金を受けるための障害認定条件

障害年金は、手足の切断、失明など大きな障害状態以外はもらえないと誤解している人も多いのですが、そういうわけではありません。それでは、障害認定される条件を日本年機構のデータより紹介します。


障害認定の条件

初めて医師の診療を受けたときから、1年6ヶ月経過した日に障害の状態にあるか、または65歳に達するまでの間に障害等級1級または2級に該当することです。障害年金をもらうためには、初診日が重要です。その障害が原因で会社を退職した場合であっても、初診日等の要件を満たしていれば障害厚生年金も支給されます。

また、障害年金は現在治療を継続している場合は支給されません。その傷病が固定化することが条件です。その症状が固定し、今後治療を続けてもその効果が期待できない状態であることが条件なのです。そのため、初診日から1年6ヶ月が経過した段階において障害の程度を判断します。これを障害認定日といいます。ただし、以下に該当する場合は、1年6ヶ月以内でも障害認定日となります。

1. 人工透析療法を行っている場合は、透析を初めて受けた日から起算して3カ月を経過した日
2. 人工骨頭又は人工関節をそう入置換した場合は、そう入置換した日
3. 心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)又は人工弁を装着した場合は、装着した日
4. 人工肛門又は新膀胱の造設、尿路変更術を施術した場合は、造設又は手術を施した日
5. 切断又は離断による肢体の障害は、原則として切断又は離断した日(障害手当金又は旧法の場合は、創面が治癒した日)
6. 喉頭全摘出の場合は、全摘出した日
7. 在宅酸素療法を行っている場合は、在宅酸素療法を開始した日

障害等級

障害の程度を表す等級について紹介します。

1級障害(重い障害)

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものとする。この日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度とは、他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものである。

例えば、身のまわりのことはかろうじてできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないもの、すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるものであり、家庭内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね就床室内に限られるものである。

2級障害(やや重い障害)

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。この日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度とは、必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度のものである。

例えば、家庭内の極めて温和な活動(軽食作り、下着程度の洗濯等)はできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないもの、すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね病棟内に限られるものであり、家庭内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね家屋内に限られるものである。

3級障害(やや軽い障害)

労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。また、「傷病が治らないもの」にあっては、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。

障害の程度1級

1. 両眼の視力の和が0.04以下のもの
2. 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
3. 両上肢の機能に著しい障害を有するもの
4. 両上肢のすべての指を欠くもの
5. 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
6. 両下肢の機能に著しい障害を有するもの
7. 両下肢を足関節以上で欠くもの
8. 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの
9. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
10. 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
11. 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

障害の程度2級

1. 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2. 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
3. 平衡機能に著しい障害を有するもの
4. そしゃくの機能を欠くもの
5. 音声又は言語機能に著しい障害を有するもの
6. 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの
7. 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの
8. 一上肢の機能に著しい障害を有するもの
9. 一上肢のすべての指を欠くもの
10. 一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
11. 両下肢のすべての指を欠くもの
12. 一下肢の機能に著しい障害を有するもの
13. 一下肢を足関節以上で欠くもの
14. 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの
15. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。
16. 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
17. 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの

障害の程度3級(厚生年金のみ)

1. 両眼の視力が0.1以下に減じたもの
2. 両耳の聴力が40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの
3. そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの
4. 脊柱の機能に著しい障害を残すもの
5. 一上肢の三大関節のうち、二関節の用を廃したもの
6. 一下肢の三大関節のうち、二関節の用を廃したもの
7. 長管状骨に偽関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
8. 一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ一上肢の三指以上を失ったもの
9. おや指及びひとさし指を併せ一上肢の四指の用を廃したもの
10. 一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
11. 両下肢の十趾の用を廃したもの
12. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
13. 精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
14. 傷病が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものであって、厚生労働大臣が定めるもの

条件に迷ったら相談を!

障害認定条件は、かなり複雑なので、障害年金の対象になるかもしれないと悩む場合は、主治医や年金事務所に相談をしましょう。

障害の程度に変化があったら?

障害年金を受けている間に障害の程度に変化があり、障害等級が変わる場合は、受給者からの請求(改定請求)または日本年金機構理事長の職権によって、その後の年金の支給額が改定されることになります。障害が悪化したことによる障害年金の改定請求は、65歳前までの間に限られています。逆に、障害状態が改善し、障害等級に該当しなくなったときは年金が支給停止となります。

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