厚生年金だけの「障害手当金」制度

障害手当金は、厚生年金加入者のみに支払われる手当金です。障害年金はもらえない程度の障害になった時に障害手当金を受け取ることができます。


障害手当金とは

厚生年金に加入している間に初診日のある病気・けがが初診日から5年以内になおり、3級の障害よりやや程度の軽い障害が残ったときに支給される一時金です。障害手当金を受ける場合も、障害基礎年金の保険料納付要件を満たしている必要があります。

障害手当金の金額

平成25年4月現在の年金額です。

報酬比例の年金額×2

ただし、1,150,200円に満たないときは、1,150,200円の支給となります。

報酬比例の年金額の計算方法

報酬比例の年金額=(A+B)

A(平成15年3月以前の被保険者期間)=平均標準報酬月額(*1)×(7.5/1000)×平成15年3月までの被保険者の月数(*3)

B(平成15年4月以後の被保険者期間)=平均標準報酬月額(*2)×(5.769/1000)×平成15年4月以後の被保険者の月数(*3)

*1:平成15年3月以前の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月以前の被保険者期間で除して得た額です。
*2:平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成15年4月以後の被保険者期間で除して得た額です。
*3:被保険者期間が、300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算します。また、障害認定日の属する月後の被保険者期間は、年金額計算の基礎とはされません。

障害手当金の注意点

障害手当金を受給すると、その後に障害の程度が悪化しても同一の疾患について障害年金を受給できなくなる場合もあります。

障害手当金を受ける条件

障害手当金は、初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、その被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間をあわせた期間が被保険者期間の3分の2未満である場合は支給されません。

障害手当金が支給されないケース

障害を定める日(固定日)に、国民年金、厚生年金、各種共済の年金受給している場合、障害手当金が支給されません。ただし、障害等級に該当しなくなって、3年を経過した障害基礎年金、障害厚生年金の受給権者は、障害手当金の支給を受けることができます。

また、労働基準法による障害補償・労災保険による障害(補償)給付などの障害補償を受ける場合も障害手当金は支給されません(労災の場合は労災保険で対応)。

障害手当金の対象となる障害

障害手当金の対象となる障害は、以下の22の条件です。年金機構のデータより紹介します。

1. 両眼の視力が0.6以下に減じたもの
2. 一眼の視力が0.1以下に減じたもの
3. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4. 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの又は両眼の視野が10度以内のもの
5. 両眼の調節機能及び輻輳機能に著しい障害を残すもの
6. 一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
7. そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの
8. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
9. 脊柱の機能に障害を残すもの
10. 一上肢の三大関節のうち、一関節に著しい機能障害を残すもの
11. 一下肢の三大関節のうち、一関節に著しい機能障害を残すもの
12. 一下肢を3センチメートル短縮したもの
13. 長管状骨に著しい転位変形を残すもの
14. 一上肢の二指以上を失ったもの
15. 一上肢のひとさし指を失ったもの
16. 一上肢の三指以上の用を廃したもの
17. ひとさし指を併せ一上肢の二指の用を廃したもの
18. 一上肢のおや指の用を廃したもの
19. 一下肢の第一趾又は他の四趾以上を失ったもの
20. 一下肢の五趾の用を廃したもの
21. 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
22. 精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

障害手当金も複雑なので、障害手当金に該当するかもしれないと思う人は、年金事務所に相談してみましょう。

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