65歳からの老齢厚生年金でもらえる年金額と計算方法

65歳から老齢厚生年金でもらえる年金の受給金額と計算方法を紹介します。かなり計算式が複雑なのでわかりづらいですが、がんばりましょう。


65歳以上の受給額の計算方法

報酬比例部分(*1)+経過的加算(*2)+加給年金額(*3)

報酬比例部分(*1)は、60歳から64歳の報酬比例部分と同じです。加給年金額も配偶者部分の加算に関しては同じですが、生年月日に応じて配偶者加給年金額の特別加算額があります。

報酬比例部分の計算式(*1)

報酬比例部分の計算式は2つあります(計算式はこれから紹介します)。報酬比例部分の年金額は、1. の式によって計算した額となります。1. の式によって算出した額が2. の式によって計算した額を下回る場合には、2. の式によって算出した額が報酬比例部分の年金額になります。

1. の報酬比例年金額の計算式

報酬比例の年金額=(A+B)

A(平成15年3月以前の被保険者期間)=平均標準報酬月額(*4)×生年月日に応じた率(*6)×平成15年3月までの被保険者の月数

B(平成15年4月以後の被保険者期間)=平均標準報酬額(*5)×生年月日に応じた率(*6)×平成15年4月以後の被保険者の月数

*4:平均標準報酬月額は、平成15年3月以前の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月以前の被保険者期間で割った金額です。
*5:平均標準報酬額は、平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成15年4月以後の被保険者期間で割った金額です。
*6:報酬比例部分の生年月日に応じた率は以下となります。

2. の報酬比例年金額の計算式

報酬比例の年金額=(A+B)×1.031×0.968(物価スライド率)

A(平成15年3月以前の被保険者期間)=平均標準報酬月額(*4)×生年月日に応じた率(*6)×平成15年3月までの被保険者の月数

B(平成15年4月以後の被保険者期間)=平均標準報酬額(*5)×生年月日に応じた率(*6)×平成15年4月以後の被保険者の月数

経過的加算(*2)

経過的加算は、特別支給(60歳から64歳まで)の老齢厚生年金の定額部分の額から厚生年金保険の被保険者期間のうち昭和36年4月以降で20歳以上60歳未満の期間の老齢基礎年金相当額を算出し、定額部分から差し引いたものです。経過的加算の計算式は、

老齢基礎年金の定額部分計算式(*7)ー778,500円(老齢基礎年金の満額)×昭和36年4月以降で20歳以上60歳未満の厚生年金保険の被保険者月数加入可能年数×12

注意点としては、昭和36年4月以前、20歳前と60歳以降の厚生年金保険の被保険者期間については、定額部分の被保険者期間の上限に達していなければ、経過的加算部分に反映することになります。

定額部分の計算式(*7 )

1,676円×生年月日に応じた率(*8)×被保険者期間(*9)×0.968(物価スライド率)

生年月日に応じた率(*8)

被保険者期間(*9)

昭和9年4月2日~昭和19年4月1日生まれは444月が上限。
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日生まれは456月が上限。
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生まれは468月が上限。
昭和21年4月2日以後生まれは480月が上限。また、厚生年金保険の被保険者期間が40歳(女性と坑内員・船員は35歳)以降180月以上ある方については、240月未満であっても240月として計算します。

加給年金額(*3)

厚生年金保険の被保険者期間が20年以上または40歳(女性の場合は35歳)以降15年ある方が、定額部分支給開始年齢に達した時点で、その方に生計を維持されている下記の対象者がいる場合に支給されます。65歳からの加給年金額は、60歳から64歳の加給年金額にプラスして、配偶者加給年金額の特別加算額が加算されます。

配偶者の加給年金額

224,000円

ただし、65歳未満であることが条件です。また、大正15年4月1日以前に生まれた配偶者には年齢制限はありません。

子の加算

第1子・第2子は、各224,000円
第3子以降は、各74,600円

子供の条件は、18歳到達年度の末日を経過していない子、または、20歳未満で障害等級1級または2級の障害者です。

配偶者加給年金額の特別加算額

平成25年10月分から

昭和9年4月2日~昭和15年4月1日は、特別加算額として33,000円
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日は、特別加算額として66,100円
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日は、特別加算額として99,200円
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日は、特別加算額として132,200円
昭和18年4月2日以後は、特別加算額として165,200円

在職者の老齢厚生年金

勤務先で厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受給している60歳代後半(65歳から70歳になるまでの間)の方については、給料と年金の合計額に応じて年金の支給が停止される場合があります。また、平成19年4月1日以降は、厚生年金保険の適用事業所にお勤めの70歳以上の方(昭和12年4月2日以後生まれの方)も、60歳代後半の方と同様に、給料と年金の合計額に応じて年金の支給が停止される場合があります。

参考リンク

「65歳後半、70歳以降の在職老齢年金」

老齢厚生年金でもらえる金額の計算はかなり複雑です。わからないことや将来いくらもらえるのか不安な人は、年金窓口で確認しましょう。

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