社会保険料の「標準賞与額」の計算方法と賞与の範囲

夏や冬のボーナスにも、社会保険料がかかります。社会保険料は、標準賞与額に保険料率をかけることで計算できます。


賞与の範囲

標準賞与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与などどんな名称であっても、被保険者が労働の対償として支給される年3回以下すべてのもののことを言います。ボーナスや賞与という名前をつけなくても、年3回以下に月額報酬と別途支払われる特別報酬部分は賞与扱いされます。また、自社製品の支給など現物支給も賞与対象となります(時価で金額計算をします)。

ただし、臨時に支払われる性質が強い、大入り袋、結婚祝い金やお見舞金などは賞与の範囲とはなりません。

また、年間を通じて4回以上支給される場合は賞与として扱われなくなります(標準報酬月額として計算されます)。3ヶ月を超える期間ごとに支給されるものが賞与となります。

基本的に、毎月支払われるものは標準報酬月額、年3回以下の臨時に支払われるものは賞与扱いとなります。年4回以上支払われる場合は、標準報酬月額として計算されます。ただし、結婚や災害見舞金など年に1回も起こりにくいものは賞与にも月額報酬にも含まれません。

標準賞与額の計算方法

夏や冬のボーナスも、社会保険料の対象となります。賞与額は、1千円未満の端数を切り捨てた標準賞与額に保険料率をかけて計算します。

「保険料額=標準賞与額×保険料率」

賞与にかかる社会保険料を計算する保険料率は、月々の給料から差し引く社会保険料を計算するときの保険料率と同じです。平成25年9月からの厚生年金保険の保険料率は、17.120%です。健康保険は、都道府県ごとに異なる料率が設定されており、東京都では、平成25年4月分からは9.97%(40歳~65歳の人は介護保険料がかかるため11.52%)です。保険料は、事業主と被保険者が折半で負担します。

賞与の保険料には、標準報酬月額のような等級システムはなく、単純に保険料率をかけて計算します。また、育児休業等により保険料免除期間に支払われた賞与についても標準賞与額として決定し、年間累計額に含まれます。

標準賞与額の上限

健康保険では、その年に支払われた累計額540万円までの賞与が標準賞与額となります。540万円以上支払われた場合は、標準賞与額として対象となりません。厚生年金保険は1ヶ月あたり150万円までの賞与が上限となります。1ヶ月あたり150万円以上支払われた場合は、標準賞与額の対象となりません。

年度途中で被保険者資格の取得や喪失があった場合、標準賞与額の累計は、保険者単位となります。同一年度内に、複数の被保険者期間がある場合は、同一の保険者である期間に支払われた標準賞与額は累計して計算します。

標準賞与となるのは年3回まで

また、年3回まで支払われるボーナスまでが賞与となります。年4回以上ボーナスを支払う場合は、月額報酬として扱われてしまうので注意しましょう。4回以上支払われたボーナスの合計を12で割った金額が、毎月の月額報酬として加算されてしまいます! 賞与は年間3回までにすることが基本です。

賞与支払いに必要な手続き

労働者に賞与を支払ったときは、その金額を年金事務所に届け出る必要があります。年金事務所は、この届出をもとにして、賞与にかかる保険料と毎月の給与にかかる保険料を合算した金額を算出し、事業主に通知します。

事業主が年金事務所に提出する届出を「健康保険厚生年金保険被保険者賞与支払届」といいます。この届出は賞与を支払った日から5日以内に提出する必要があります。

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参考リンク

「標準報酬月額の対象範囲。毎月の社会保険料を決める対象とは?」

    
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