Yes!No!では語れない。ハゲタカファンドは悪なのか?

アジアの金融センターになるべく邁進していた日本。それがいつの間にかアジアの金融センターは香港とシンガポールに。アジアの金融センターになる代わりに、使い勝手の悪い金融センターと成り果ててしまい、ドウシテコウナッタの声があちらこちらであがっているわけです。今のところハッキリしているのは日本人は金融の知識が無いということ。それゆえ、日本企業が投資/買収されると「乗っ取り」だ「ハゲタカ」だと罵っていたわけです。バカの一つ覚えの如く拡散していたマスコミも愚かですが、それに乗ってしまう人もいたのも事実。そこを正すべく今回はプライベートエクイティファンド(以下、PEファンド)とハゲタカファンドの違いを説明していきます。


1. プライベートエクイティファンド(Private Equity Fund)とは?

一言で言えば

会社が知られていない、もしくは安いうちに買い、育ててから売って利益をあげることを目的としたファンド

のこと。ファンドとして集めたお金を「助けたい/伸ばしたい」会社に投資し株式を取得します。PEが株式を取得するのは経営に口出すため。そして事業主に経営のアドバイスを与えることや人材紹介をし、会社が独り立ち出来るようになったら取得した株式を売却し、利益をあげるという構造になっています。

2. ハゲタカファンドにおける誤解

90年代後半~00年代中盤まで日本を騒がせていたハゲタカファンド。PEファンドという大きなくくりの中にハゲタカファンドがあるのでやっていることは同じです。ただ1つ決定的に違うのは思想です。

ハゲタカファンドは

利益以外はどうでも良い

という点が他のPEファンドと決定的に違います。例えば会社の株価を上げるために経営を刷新するとき、無駄な労働力をリストラする点ではPEもハゲタカも一致しているのですが、ハゲタカファンドの場合はリストラする必要がないときでもリストラし、財務状況をよく見せることで株価を上げたりします。

日本では「投資=悪いもの」という考えのもと、中身や現実を見ずに取り敢えずハゲタカと言っておけばいい傾向が見られます。

3. ハゲタカファンドは絶対悪ではない

自分たちだけが利益をあげ従業員はコストカットのためにリストラするハゲタカファンド。彼らは絶対の悪なのでしょうか。その答えはNo。彼らは誰のために働いているのかというと従業員ではなく株主のため。

「会社=株主のもの」

であり

株主に対して利益を上げなければならない

という考えに基づき活動しているのです。ハゲタカファンドはハゲタカファンドの理屈があり、かつそれは原理的なものでもあるのです。

会社は誰のものかと言うと原理的には株主のもの。とは言え、会社は労働者などの協力無しでは経営できません。こればかりは中々結論を出せない難しいものです。ですが、金融に関して取り敢えず勉強しておくというのは間違い無いと思われます。

『ブラックストーン(デビッド・キャリー/ジョン・E・モリス)』の詳細を調べる

    
コメント