安全な国、日本が危険な国になるとき

比較的、低価格で医者に診てもらうことができるのも、暗い夜道をひとりで歩いていて安全なのも、「日本だから」ということを、住んでいる私たちはついつい忘れがちです。

「リスクを取らないリスク」の著者である堀古氏は、その安全が守られなくなる危険性を懸念しています。
先進国である日本では、国防にはじまって警察や司法制度、外交、公的事務など必要最低限の公的サービスに加え、教育や医療、公的事業やセーフティネット等、発展途上国に比べて多くの、非常に質の高いサービスが提供されています。

しかし、これらのサービスは昔から提供されていたものではありません。経済が成長するにともない、国が豊かになるにしたがって、徐々に提供できるようになってきたものです。


◆経済が成長を止めてしまうとどうなるのか

「経済成長」と「安全」は、一見関係ないように思えます。しかし、経済が成長して税収が上がらなければ、安全を買うことができません。
2014年度の日本政府の予算では、歳出は96兆円となっているのに対して、税収の予想は50兆円となっています。「本来支払わなければならない税金の半分しか払っていない」と見るか、「本来受けられるべき2倍のサービスを受けている」と見るかは皆さんの自由です。
どちらにせよ、かなり背伸びした生活水準にある現実は受け止めなければなりません。

◆経済の成長が伸び悩んだ日本の選択

高度経済成長期は終わりを告げ、1990年代以降の20数年間、日本の名目経済成長率はほぼ横ばいの状態が続いています。つまり、税収は上がらないのに、サービスの水準は一定もしくは向上していくという、赤字を生み出す結果になってしまったのです。

そして、サービスの水準を低下させるという選択肢を選べなかった日本は、「いつかまた日本は成長軌道に戻るだろう、そのときに返済すればいい」という考えで、いわば成長を前借りする形で赤字を積み上げてきたのです。

◆経済成長を求める世界各国

経済が成長しなければ税収は増えず、よって借金はさらに増えていくという悪循環に陥ってしまった日本は、それほど経済成長を必要としていると考えられます。
しかし、この話は日本だけではありません。

先日、アメリカの中間選挙が行われました。周知のとおり、オバマ大統領を率いる民主党と対立してきた共和党が勝利しましたが、この結果も、伸び悩んでいる経済成長をどうにかして欲しいという国民の心の表れなのです。

安全な国、日本の神話が崩れそうな今、あなたはこのままでいいと思えますか?

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