「風のリグレット」とは何か?

ゲームといえば、作りこまれたグラフィックなどのビジュアルイメージが先行するメディアという印象があります。ですが、そうした前提をくつがえすゲームがかつて存在しました。それが1997年に発売された「リアルサウンド ~風のリグレット~」です。


全編音声だけのゲーム

このゲームには、ビジュアルの画面は登場しません。すべてが音だけで進行するゲームです。発売元のワープは気鋭のゲームクリエイターとして知られた飯野賢治が立ち上げた会社です。このゲームはサウンドノベル形式が取られていました。物語の随所に選択肢があらわれ、それを選んでいくことで、異なるエンディングを迎えるものです。

視覚障がい者向けのゲーム?

全編音声だけというゲームは驚きをもってむかえいれられました。中にはとまどいの声も多かったようです。ですが、このゲームが作られた背景には、視覚障がい者でもプレイできるようにという作り手側の思いが込められていたといいます。点字印刷がなされたマニュアルも配布されていました。さらに、ゲーム発売に先がけて新装刊された音楽雑誌「BUZZ」には点字入りの広告も出稿されました。点字の凹凸が紙では表現できないためプラスチック素材を使うことになり、180万円の追加料金が生じたものの、飯野賢治が上乗せして払ったエピソードが当時の編集長であった増井修の回想録「ロッキング・オン天国」(イースト・プレス)に記されています。

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