ディレクターズカット本来の意味は?

ディレクターズカットと呼ばれる言葉があります。これは日本だと、お蔵出し作品のような意味合いで使われていますが、本来はどのような意味があるのでしょうか。

編集権の問題

ディレクターズカットとはもともとはハリウッド映画の伝統から生まれたものです。ハリウッド映画ではファイナルカットと呼ばれる最終の編集権というのは映画のプロデューサーが持っています。そのため、映画監督であるディレクターの意図とは異なる内容の映画ができあがってしまうこともあります。これは、権利を誰が持っているかという問題ですから、ハリウッド映画の制度上は仕方のないことです。

ディレクターが編集する

それに対して、ディレクターが本来の意図通りに編集したものを、ディレクターズカット版として別バージョンで公開やソフト販売をするものを指します。ただ、日本においてはプロデューサーが編集に助言をする権利はありますが、最終的な編集権は映画監督であるディレクターが持っているので、こうしたトラブルは生まれません。

何が問題?

ディレクターズカットと、プロデューサーのファイナルカットの違いというのは何なのでしょうか。それぞれに事情があるのですが、もっとも大きなものとしては商業性を大事にするプロデューサーと芸術性を重んじるディレクターというふうに対比されます。これは、ベターな理由ではありますが、アメリカのハリウッドというのは映画大国でありますから、そうしたことがあっても仕方がないのかもしれません。

時間の問題

ディレクターズカット版としては時間の問題もあります。監督の意図として長い映画を作りたいということがあったとしても3時間も4時間もある映画ということになってしまうと人が入りません。なるべく短くするようにプロデューサーから求められるといった事情もあり、それもディレクターズカットが生まれる背景のひとつです。