唱歌の歴史を知る

唱歌とはなんでしょうか。唱歌は、誰もが口ずさめる歌でありながら、時代を反映しているものがあったり、政治的なメッセージがあったりといった、さまざまな裏テーマが存在します。


歌の歴史を知る

そのような唱歌の歴史、さらに唱歌を考えるにあたって切り離せない社会との関係を捉えた本が『唱歌の社会史: なつかしさとあやうさと:なつかしさとあやうさと』(メディアイランド)です。本作には研究者のほか、ミュージシャンも参加しています。単なる音楽の歴史研究に留まらず、ミュージシャンの立場から歌われる唱歌という観点から研究がなされています。

日本の歴史がつまっている

例えば、唱歌として誰もが知る「蛍の光」は卒業式の定番ソングというものですが、これは2番までです。2番には軍国的なメッセージのある音楽が続きます。戦争と音楽は切っても切れない関係にあったことがわかりますね。さらに本書では、唱歌と対比的に扱われる童謡の歴史についても語られています。もちろん音楽は何かメッセージを込めるものであり、それが時としてピースフルなものではない場合もあり得るのです。歌とは懐かしさを伴うものであり、そこには同時に危うさもある。歴史の複数の側面を複眼的な思考で捉えたいという場合には本書はおすすめです。歴史が退屈であるという人であっても、親しみやすい音楽から見てみれば理解が進むこともあるでしょう。

    
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