欽ちゃんと素人

お笑い芸人のレジェンドといえる萩本欽一さんは、さまざまなものを作り出しました。その一つが素人いじりでしょう。


舞台からテレビへ

もちろん素人いじりという芸は、欽ちゃん以前にも存在しました。舞台などで、芸人が客をいじることはよく行われていました。ですが、芸人の間では粋ではないとして素人いじりはある種、禁じ手とみなされる風潮もありました。舞台の上の芸人と、舞台を見に来ている観客の間には明確な線引をすべきであるという考え方があったともいえるでしょう。テレビにおいて素人いじりを行ったのは欽ちゃんがほぼ最初といっていいのではないでしょうか。

なぜ素人が面白いのか

欽ちゃんが素人に面白みを見出した理由はなんでしょうか。それは、作りこんだ笑い、台本の笑いではない、生身の笑いでした。素人というのは1つのことをやらせればこなせる。2つもなんとかこなせる。それでも3つのことをやらせれば1つは必ず間違える。そこに面白みを見出したのです。

素人発の欽ちゃんファミリー

欽ちゃんの素人使いの本領発揮となったのは、最初はラジオ番組としてはじまり、のちに、フジテレビの土曜夜の人気バラエティ番組となった「欽ドン!」シリーズでしょう。この番組からはさまざまな素人タレントが生まれました。純朴な東北弁のなまりの気仙沼ちゃんなどはよく知られているでしょう。ここで欽ちゃんが意識したのは、素人であることと運です。欽ちゃんはオーディションをするにあたり、なにか能力に長けた人間や、才能を秘めた人間を見出すということはしませんでした。ただひたすらに、その時の気まぐれで人を選ぶようなことをしました。例えば見栄晴はじゃんけんで勝ったから、柳葉敏郎はオーディション終わりに家に電話をかけたら最初に出た寂しいやつだから、といったものです。それでも、その時の気まぐれで引っかかったということは、ソイツは運を持っているというものなのです。一見でたらめのように見えますが、誰もが人生を省みて、運が良かった瞬間、悪かった瞬間というものはあると思います。それに近いものがあるかもしれません。

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