客イジリはコンテストでやってはいけない! 会場や状況で漫才のネタは変えよう!

漫才は、発表場所によって表現の違いをつける必要があります。漫才をやる場所はいろいろで、キャパが少ない会場でやる場合も、100人の前でやる場合もあります。漫才師は、その会場に合わせて表現のアプローチを変えていかなくてはいけません。


会場によってネタは変わる

大きい会場でやる場合は、例えば動きボケをやるなら、大きくやらなきゃいけない。客席の後ろの方まで伝えなきゃいけないからです。目線も、手前の人に向けるんじゃなくて、会場の奥の方も見渡しながら漫才をやるのがいいでしょう。会場によってネタの選択も変わって。小さい劇場では「空気ネタ」が成立します。空気ネタとは、言葉として成立しない、細かい演技や雰囲気が占める部分が多いネタのことです。大きな会場になってくると、空気ネタは全く通用しません。ステージから近い人にはその空気が伝わるけど、遠くの人までは伝わらないからです。

前の芸人さんに触れる理由

ライブとコンテストでもアプローチを変える必要があります。よくライブで、漫才の冒頭にその前に登場した芸人さんの話

「さっきのコンビは何とかでしたけれどもねー。まあ、気を取り直してうちも頑張っていきましょう」

というふうに、前の芸人さんのことに触れてから、自分たちの漫才をスタートさせることがあります。なぜそうするかと言えば、前の人が相当ウケたときには、次の人がステージに上がっても、会場の空気はなかなか変わらないものだからです。すごい爆笑になったコンビが出て行ったら、会場には

「ああ、もう帰っちゃった、名残惜しい」

という空気がずっと残っています。そこで、あえて前の芸人さんのことに触れると、その人たちの味方に付くことができて、お客さんに

「じゃあこの人たちも見てみよう」

と思わせることができるのです。ライブで爆笑になった芸人さんは、お客さんの共感をたくさん得ているので、その人たちの味方になるのは、共感を得るのに一番手っ取り早いのです。笑いを受け継いで、そこにプラスアルファをしていきやすい状況になります。

しかし、前の芸人さんのことをいじるのは、ライブや営業においてはアリですが、コンテストやテレビのオーディションではタブーです。ライブというのは楽しい時間を欲しいというお客さんに見せるものです。営業もそうです。一方で、コンテストやオーディションは、あくまでも作品を見せる場です。そこで会場の空気を考えて、前の人をいじるのは、嫌われてしまいます。

客イジリのタイミングとは

同じように、コンテストやオーディションで、客イジリをやるのもおすすめできません。もちろんライブでは、客イジリは自分の漫才の準備をする一つのアプローチです。例えば、劇場で漫才師が「どうもー」って出てきて、後からお客さんが入って来た場合に、漫才師が「いらっしゃいませー」って言ったりします。これは、後から入ってきたお客さんに対して、他のお客さんは「何やってんだよ」って思って気になっている。でも、それを漫才師がいじることで、安心するんです。つまり、「ちゃんとネタを見よう」っていう準備が整うわけですね。そういうときに、客イジリを用いるといいのです。

臨機応変に、会場や状況で漫才のネタは変えることが大切です。笑いとは奥深い世界です。

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