芸人が小説執筆に向く理由

お笑い芸人ピースの又吉直樹さんが『火花』で、芥川賞を受賞しました。『火花』は先輩芸人との交遊録を描いたものです。又吉さんの自伝的な要素も入っているといえるでしょう。お笑い芸人は小説執筆に向いている職業といえます。その理由を考えてみましょう。


小説執筆=ネタ作り

お笑い芸人は、普段からネタ作りを行っています。もちろんコンビの場合は、ネタを作る方と作らない方がいることもあります。しかし、ネタ合わせの場合には、細かく微調整を行っていくこともあります。お笑いのネタでは、ちょっと不条理な体験や、あるいは、アルバイト先、旅行先、電車の中といったシチュエーションを設定したネタもあります。そうしたネタを作りこむ作業は、小説のネタとなるプロット作りと共通しているといえます。そうした作業を通して、自然と小説を書くための体力や素地が鍛えられるというのはあるでしょう。実際、受賞に密着した『情熱大陸』でも、小説執筆とネタ作りは似ていると又吉さん自身が述べています。

特殊な世界

お笑い芸人は、一発逆転が可能な場所です。今年の年収が100万円でも、ブレイクすれば来年には一気に1000万円になるかもしれないという希望があります。これは普通の会社員生活ではまず体験できないことでしょう。さらにお笑い芸人は、芸能の世界の住民ですので、厳しい師弟関係や上下関係なども存在しています。そうした特殊な世界というのは、小説のテーマとして、非常に向いています。

言葉が豊富な世界

さらにお笑い芸人は基本的に喋りが必須のスキルといわれています。順序立てて面白い話を組み立てていく「すべらない話」のようなフリートークは、そのまま小説の世界であると言えるでしょう。あるものごとを、面白おかしくしゃべる、良いフレーズを考えつくといった作業は、小説執筆にも生かせるものでしょう。

ピースの又吉直樹さんが、史上初の芥川賞芸人となりました。もともとお笑い芸人の人は小説執筆に向いていると言えます。その理由は、まずお笑い芸人はコントなどのネタ作りを通してプロット作りや、架空のストーリー作りになれています。さらに、お笑い芸人は一般とは異なる特殊な世界の住人ですので、小説の題材は多くあります。さらにお笑い芸人は喋りの人です。順序立てて物事をしゃべる、面白くしゃべるという技術はそのまま小説にも生かせるかもしれません。

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