存在感は選手をしのぐ!? フィギュアスケートの名コーチたち―外国人編―

フィギュアスケートの試合中、リンクサイドで演技を見守るコーチたちにしばしば注目が集まることがあります。リンクに向かって叫んだり、選手の振付に合わせて踊っていたり…。コーチたちがそれほど真剣になるのも、育て上げてきた選手への想いがあってこそ。今回は、情熱的でエネルギー溢れるフィギュアスケートの名コーチたちの略歴をご紹介します。


あだ名は「金メダルメーカー」、タチアナ・タラソワコーチ

浅田真央選手の旧コーチとして印象深いタラソワコーチは、元ペアスケート選手。1960年代に世界選手権や欧州選手権で入賞しましたが、18歳の時に怪我で引退、19歳でコーチの道に入りました。指導をした主な選手は、アレクセイ・ヤグディン、荒川静香、浅田真央など。タラソワのもとに駆け込んでくるのは、「あと少しでトップに手が届きそうなところで伸び悩んでいる」選手が多いそうです。そのせいで「選手を横取りする」と陰口を叩かれたりもするようですが、タラソワコーチの手で磨かれた選手たちがわずか数ヶ月で今までにない輝きを放つのを目の当たりにすると、「タラソワ・マジック」と呼ばれる指導を受けてみたいと考える選手があとを絶たないのも当然でしょう。

濃い存在感が印象的、ニコライ・モロゾフコーチ

安藤美姫選手の元指導者として有名なモロゾフコーチですが、荒川静香選手がトリノ五輪で金メダルを手にした際のコーチだったことも忘れてはならない事実です。自身は、1990年代にアイスダンスの選手として活躍。ベラルーシ代表として1998年の長野五輪に出場しました。長野五輪後に引退し、タラソワコーチのアシスタントを務めていましたが、2003年に独立。荒川静香、安藤美姫、高橋大輔、織田信成など多くの日本人選手が指導を受けてきました。現在、バンクーバー五輪前に関係を解消した高橋選手と和解し、同選手のアドバイザーに就任。ソチ五輪に向けてどのような指導を行うか、注目が集まっています。

リンクサイドで見せる情熱、ブライアン・オーサーコーチ

GOEの評価を重視したプログラム構成により、キム・ヨナ選手をバンクーバー五輪金メダルへと導いたことで、コーチとして名声を得たブライアン・オーサーコーチ。自身はカナダ出身の男子シングルの選手であり、1984年と88年の五輪で銀メダルを獲得した超一流のスケーターでした。引退後は振付師として活動、コーチとしての活動を2006年に開始。選手の演技中、一緒に踊っている姿がお茶の間に中継されることもあるくらい、リンクサイドでは情熱的な姿を見せています。今季より、羽生結弦選手のコーチに就任。4年前に引き続き、五輪の表彰台へ教え子を導くことができるでしょうか。

モロゾフコーチの指導について、『氷上の光と影―知られざるフィギュアスケート』の中で荒川選手が、「どの選手よりも氷の上でよく動く。こちらも一生懸命にならざるを得ない。」と語っています。選手だけでなく、彼らを指導するコーチにも目を向けてみると、フィギュアスケートの試合をより深く楽しめるに違いありません。

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