10秒の壁がある理由

2017年9月に、福井県で行われた日本学生対抗選手権において東洋大学の桐生祥秀選手が、100メートル走において、9.98の大記録を達成したことが話題になっています。彼は、日本人ではじめて10秒を切る記録を叩き出しました。皆さんは、以前から陸上の100メートル競技には10秒の壁と呼ばれるものがあったことはご存知でしょうか。


10秒の壁とは?

2017年現在、世界記録は9秒台が当たり前となっていますが、かつては10秒の壁を破ることが目標とされていました。世界ではじめて9秒台が達成されたのは1968年のことです。長い陸上競技の歴史において、ごく浅い時期だとわかりますね。もちろん、電子式のストップウォッチがなかったということもありますが、人類にとって10秒は大きな壁でした。100メートルを10秒で走るということは、1秒に10メートルを走る必要があります。これを単純計算ですると、時速36キロとなります。なんのことはないと思うかもしれませんが、ゼロからスタートして人力だけで時速36キロまで持っていくのは至難の業でしょう。

どうやって克服された?

その10秒の壁はどのように克服されてきたのか。もちろん、選手の体力なども影響していますが、その他の要因もあります。ひとつがシューズの改良でしょう。スパイクやシューズなどに改良が重ねられることにより、より良い記録を出しやすい環境が生まれたといえます。さらに、雨も関係ない全天候型トラックが生まれたことも、記録が生まれやすい要因となりました。もちろんこれは結果論であって、その環境で誰が走っても良い記録が生まれるわけではありません。そこで走るのはあくまでも選手本人なわけですから、その人が生まれ持った才能、さらに練習を重ねる努力などによって、前人未到の新記録が生まれていったことは間違いないのではないでしょうか。

    
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