脚本家・宮藤官九郎から知る! 「あまちゃん」をもっと楽しむ方法

平均視聴率20%以上を記録している大人気ドラマ、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」を皆さんご覧でしょうか?アイドルを目指す海女のアキちゃんを演じる、ヒロイン能年玲奈さんの輝きは尋常ではありません。彼女と、彼女を囲むキョンキョン、宮本信子ら大人達のストーリーは、筆者の心を掴んではなしません。

このドラマの魅力は、NHKのお堅いイメージからはほど遠い脚本にあるとも言えるでしょう。そこで今回は、脚本家・宮藤官九郎さんの発言から筆者が感じた「あまちゃん」をさらに楽しむ方法を皆さんに紹介致します!

もちろん、まだ見ていない読者の皆さんもこれからの「あまちゃん」をご覧になる時に参考にして下さると幸いです。


画面の隅々まで注目する。

脚本家・宮藤官九郎さんは、脚本を書く上で「ディテールに魂は宿る」と仰っています。たとえば、ヒロイン・アキちゃんの寝室は、かつて80年代に母の春子(小泉今日子)が使っていた部屋でもあります。

そこには、80年代に活躍していたアイドル、吉川晃司や松田聖子のレコードやポスターが壁に所狭しと飾られているのです。宮藤さんは、台本には3点ほど80年代を感じられるグッズがある部屋、との旨を書いていたそうです。

しかしながら、実際小道具として準備されていたのは、3点以上、実に数多くの「80年代」を感じる物たちだったそうです。小道具・大道具・美術スタッフの皆さんが、このドラマの世界をくみとり、脚本以上の世界観を見事に作り上げていたのです。

宮藤さんの精神である「ディテールに魂に宿る」を、スタッフの皆さんも共有されているということでしょう。用意された小道具は、必ず画面に映し出される訳ではありません。それでも、細部にまでこだわって作り上げるという職人的とも言えるもの作りのプロがいるからこそ、このドラマがよりリアルに、現実的に視聴者に飛び込んでくるのかもしれません。

今後、「あまちゃん」が放送される時は、できる限り毎回二度ご覧になってみてはいかがでしょうか。一度は、ストーリーを楽しみ、そして、二度目は小道具に興じることにより、このドラマの世界観を余すところなく満喫できるはずです。

登場人物のちょっとした特徴に注目する。

次に、宮藤さんが脚本を作る上で考えていることは「ひとつを描くと人が見える」という点です。朝ドラでいうと1回の放送時間は15分です。この短時間で登場人物のキャラクターを丁寧にすべて描くことは不可能です。そこで、宮藤さんが考えたのが、たとえば、その人物の特徴をひとつ表現するだけで、その人物が見えてくるという方法だそうです。

たとえば、杉本哲太さん演じる北鉄の駅長さんは、お酒が飲めず、スナックではいつも「ウーロン茶、ダブルで!」と注文します。実に地元思いで実直な駅長が、ウィスキーのようなウーロン茶の飲み方をした時、そのキャラクターに深みが増す訳です。

宮藤さんは登場人物ひとりひとりに、さまざまな特徴をつけてくれているのです。この特徴は、一瞬しか画面に映らないですが、見逃さずに楽しむことで、人物がさらに身近に感じられ、親近感を持つことができるでしょう。一見、ギャグのような登場人物の言動に、いつしか涙する時が来ると思います。

言うまでもないですが、「あまちゃん」には以上のような宮藤さんやスタッフの皆さんのこだわりがたっぷり詰まっています。このドラマを毎朝楽しんで、元気になって通勤通学に出かけない手はありません! 今までまったく興味がなかったという読者の方も、これを気に騙されたと思ってご覧になってみて下さい。きっとこのドラマの虜になるでしょう。

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