ドラマ化決定!『そこをなんとか』に見る弁護士業界のリアル

白泉社の雑誌『メロディ』で連載中の、『そこをなんとか』(麻生みこと)がこの秋、NHKでドラマ化されます。この作品は、元キャバクラ嬢の弁護士・改世楽子(かいせらくこ)が新人弁護士として仕事に立ち向かうというストーリーで、単行本は6巻まで出ている人気作品。漫画としての面白さはもちろんなのですが、本職の弁護士も「リアルだ」と感じる漫画なのだとか。弁護士の世界はなかなか知りえないものですが、どんな点がリアルに描かれているのでしょうか。


1.ロースクール生はみんな極貧!? 

現在の法科大学院(ロースクール)制度は「新しい法曹養成制度として導入」されたもので、社会人の入学も歓迎されていました。ところが実際はロースクールの高い学費を払いながら、会社をやめて勉強一筋で生活しなければならなくなるという、非常にリスキーな実情。約2年から3年間の学費と生活費などであわせて1000万もの資金がないと弁護士にはなれない、と言っても過言ではないのです。主人公の改世楽子(以下“らっこ”)が、ロースクール時代にキャバクラで学費を稼ぎながら生活していたという設定はびっくりしますが、こうした背景があったからなのでした。

2.弁護士就職難も加速中

当初「法曹人口拡大のため」ということで、ロースクールから司法試験を経て弁護士になる人の数を増やそうとしていました。ところが合格者が増えてしまったため、受け入れる場がパンク。その後の主な就職先である弁護士事務所は、大手は狭き門ですし、個人経営のところは人の採用を控えたい状況にあることも。そこに合格者が入り込める余地はなく、仕方がなく「即独」(いきなり独立すること)したり、弁護士登録をしないでいるといった人も出てくるほど。らっこも、いくつもの弁護士事務所を周ったあげく、まったく就職先が見つからず、最後に今の“ボス弁”菅原さんに泣きついて無理やり(?)就職先を得ることができたのです。ちなみに、菅原弁護士との出会いはらっこの務めるキャバクラでした。

3.“がっつり儲かる”のは一部のみ、あとは年収300万!?

らっこは何とか現在の事務所に、いわゆる「イソ弁」として働くようになります。先輩弁護士、東海林の厳しい指導を受けながらも「稼げる弁護士に!」という夢を持ちつづけているのです。いっぽう、大手弁護士事務所で働く、らっこの修習時代の同期、赤星弁護士の自宅マンションの家賃は、らっこの給料と同じ! 同じ弁護士なのにこうも格差が生まれてしまっているのです。

これだけの困難の中、弁護士という仕事がどんなものか徐々に理解していくらっこ。話が進むにつれ、“そこをなんとか”という言葉がタイトルになっている意味もわかってきます。赤星弁護士とはちょっとしたラブ要素もあり(ただしらっこは意識なし。赤星君はまったく報われておらず、つい「がんばれ」と思ってしまいます)。これからのストーリーも楽しみ。

ドラマでは、らっこ役は本仮谷ユイカさんが演じることになりました。放送が今から待ち遠しいという方はこの機会に原作本の大人買いをしちゃいませんか!? そしてらっこにはこんな本をプレゼントしたいかも……。

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