TV番組の視聴率を「一社独占」しているがゆえの弊害

TV番組の視聴率をある会社が「一社独占」している事実をご存知ですか? TV番組の人気を決め、広告料金を決める大切な指標なのに…TV番組の視聴率を「一社独占」しているがゆえの3つの弊害を紹介します。


■ニールセン社の視聴率調査事業の撤退

ニールセン社が2000年3月、1961年からの日本での視聴率調査事業から撤退したことにより、ビデオリサーチの視聴率調査事業の独占が続いています。

ニールセン社が日本に進出した当時に主張したのは、

1. この事業は一国一社が理想であり、複数社の並立は経営を困難ならしめる
2. アンパイアは2人要らない
3. 複数のデータ購入は利用者の負担増を招くだけ

という「一社独占」の利点であり、ニールセン社はビデオリサーチの設立を中止するなら、ニールセン社は「これまでの開発費を全額肩代わりしてもいい」とまで言い放ったほどです。この論には一理あって、両社の調査が併存していた当時は双方から発表される視聴率の違いにジャーナリズムの関心が集まり、「どちらの視聴率が正しいのか?」と視聴率調査の正否についての論議がさかんに行われ、ユーザー側も高い方の視聴率を使う傾向が強く、そのため両社のデータを購入しなければならないなど、利用者の負担は膨大なものとなるからです。

■「一社独占」の弊害

しかし、「一社独占」の弊害も少なくありません。ニールセン社撤退以降、ビデオリサーチのサービスは低下したといわれ、テレビ局にとってビデオリサーチは「テレビ業界のため」ではなくなった、といわれています。「一社独占」による弊害は、視聴率調査への「開発・改善努力の欠如」で、容易に改善されないピープルメーター調査のサンプルの代表性やボタン操作の整合性、デジタル放送対応への取り組みに対してです。ビデオリサーチの視聴率調査の利用者の苛立ちは相当なものとなっています。次に、視聴率調査の契約に関わる「料金問題」で、年ごとに料金値上げを求められることへの不満です。さらに、「一社独占」の慢心からか、度重なる作業上のミスに対しても対応が緩慢で、調査会社としての資質を疑う声も多く聞かれています。

TV番組の視聴率は本当にこのままでよいのでしょうか? 各テレビはTwitterやリアルタイムで番組投票を行うなど対応を進めているのに…

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参考本

「視聴率の正しい使い方(藤平芳紀)」

    
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