インスタグラム時代の写真論

インスタグラムとは、非文字的なSNSツールとして人気があります。もちろん、そこにメッセージを添えることはあるのですが、あくまでもメインのコンテンツは写真や動画でしょう。しかし、インスタグラムに写真をアップロードしていると意識している人はどれだけいるのでしょうか。ましてやプロフェッショナルの技量が求められるような写真、決定的な瞬間を捉えたジャーナリスティックな要素のある写真ではない、日常の他愛ない風景がインスタグラムには溢れています。


そこに何が存在するのか?

そのようなインスタグラムについて写真論からアプローチしたものがレフ・マノヴィッチ (著)、久保田晃弘編集翻訳による『インスタグラムと現代視覚文化論:レフ・マノヴィッチのカルチュラル・アナリティクスをめぐって』(ビー・エヌ・エヌ新社)です。著者は、1500万枚の写真を分析し、新しい写真論を紡ぎ出しています。

主題がなにか

そこでは何が映されているのかという主題の問題や、あるいは誰が映しているのかといった対象の問題など、さまざまな観点からの写真論が繰り広げられています。さらにインスタグラムのアップロード写真というのは、常に評価の対象にもさらされています。これは、アマチュアの写真家による自己満足の世界を越えているとも言えるでしょう。さらにはスマートフォンの解像度やユーザー数の変遷などのデータ的な要素も充実しているので、今注目の本だと言えます。

    
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