デモとソーシャルメディア

ソーシャルメディアを中心とするウェブはどのくらい世論への影響力があるのでしょうか。2012年6月と7月に官邸前で行われていた反原発や原発の再稼働反対を求めるデモには数万人が参加しましたが、ソーシャルメディアの影響力が大きかったのです。


参加者は官邸前抗議を何から知ったか

官邸前デモがあった日に「情報拡散ルート研究会」という団体が、どのようなきっかけでデモの存在をしったのかを調査しました。2012年6月29日では、ツイッター37%、人づて(口コミ)18%、ウェブ20%、フェイスブック10%、テレビ4%、団体告知3%、新聞2%、その他(メール、ブログ、ラジオなど)6%となっています。ネットや口コミで集まってきた人が8割程度いることが分かりました。

新たにデモに参加する人々

このように新しいメディアをきっかけとして参加者が集まってくることで、これまでデモや運動の経験がない人もデモに参加しているだろうと推測されています。過去のデモや運動は組織や団体によって動員しているものが多かったのですが、この反原発のデモは個人で参加している人が多かったのです。

欧州のデモはお祭り騒ぎ

ヨーロッパではデモはお祭りのような雰囲気で行われているそうです。ドイツではデモは楽しいものだという認識があり、異議申し立てとしても楽しみとしても大事だと考えられているようです。フランスでも熱心にシュプレヒコールを挙げている人もいるものの、多くの人はおしゃべりをして歩き、デモの日に出る屋台で買ったホットドッグやサンドイッチを食べている人も多いそうです。それでも、多くの人間があつまることで、何かあれば体制に従わない可能性もあることを示すことができるのです。

ソーシャルメディア革命

東ヨーロッパにあるモルドバでは、2009年4月に与党共産党が圧勝しましたが、野党が「選挙に不正があった」とやり直しを要求。学生を中心にツイッターで抗議の声が広がり、デモが起こり、暴動にまで発展しました。選挙結果が覆ることはありませんでしたが、裁判所は再集計を命令。ソーシャルメディアとデモの関係が注目されるきっかけとなりました。
このほかにも2009年のイラン選挙、2010年から11年にかけてのチェニジアの民主化運動、2011年1月のエジプトのムバラク大統領の失脚などにソーシャルメディアが影響力を及ぼしているといわれています。

ソーシャルメディアでデモが始まる時代。大量の人々が集まれば、無視できないうねりとなるようです。

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